中国メディアの中国新聞社は14日、「韓国の文在寅（ムン・ジェイン）大統領は有終の美を飾れるのか」と問い掛ける記事を発表した。

9日行われた韓国大統領選は保守系野党「国民の力」の尹錫悦（ユン・ソクヨル）氏が与党「共に民主党」の李在明（イ・ジェミョン）氏を約0．7ポイント高い得票率で破った。

記事は「初めて大統領の座が国政経験のない候補者に渡される」「大統領選で上位2人の得票差がここまで小さかったのは初めて」「政界に初めて『与小野大（国会議席数で国民の力が110なのに対し、共に民主党は172）』局面が出現する」などと説明し、「韓国政界の今回のシャッフルは過去数十年になかった局面をつくった。退任まであとわずか2カ月となった文氏は『青瓦台のジンクス』を打ち破ることができるだろうか」と言及。収監された朴槿恵（パク・クネ）前大統領や李明博（イ・ミョンバク）元大統領らの名を挙げて「韓国大統領が『世界で最も危険なポストの一つ』と称されるのは歴代の大統領が清算の運命から逃れられなかったからだ」と伝え、「最も特別な人物は文氏の親友で指導者の盧武鉉（ノ・ムヒョン）元大統領だ」と指摘した。

「2人の友情は1980年代に始まった」とする記事は、2003年に大統領に就任した盧氏の側近を文氏が務めたことを紹介。「任期を終えてゆったりした生活を送っていた盧氏は09年5月、他人の収賄事件に巻き込まれて心身ともに疲れ果て、最終的に崖から飛び降りることを選んだ」「盧氏の死去に心を痛めた文氏は『政治は虎よりすさまじい』と認識し、一度は政治参加を拒否したが次第に政治の中心に戻った」とも述べ、最後に「尹氏就任後、文政権の政策は覆されることが予測される」などと指摘した。（翻訳・編集/野谷）