過度な自画自賛?文大統領も無窮花大勲章の「セルフ授与」が問題に

Record Korea    2022年3月15日(火) 14時20分

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14日、韓国・東亜日報は、文在寅大統領が退任前に無窮花大勲章を「セルフ授与」するための準備が進められていると伝えた。写真は文大統領(韓国大統領府twitterアカウントより)。

2022年3月14日、韓国・東亜日報は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が退任前に無窮花(ムグンファ)大勲章を「セルフ授与」するための準備が進められていると伝えた。ただ、新型コロナウイルス感染が急増していることから、批判が予想されるという。

記事によると、政府関係者の話から、韓国行政安全部は昨年9月、現職大統領に授与する大韓民国最高勲章である「無窮花大勲章」2セットの製作を完了した。製作費は1セット6823万7000ウォン(約650万円)で計1億3647万4000ウォンの予算が投入され、製作期間は昨年6月30日から9月6日まで2カ月以上かかったという。

無窮花大勲章には金や銀をはじめ、ルビー、紫水晶などの宝石が使われる。2013年に李明博(イ・ミョンバク)元大統領が授与されたものは5000万ウォンだったが、最近は金の価格が上昇し、製作費が40%ほど上がったという。朴槿恵(パク・クネ)前大統領や李元大統領夫人の場合、4000万ウォン(約381万円)の女性用勲章が授与されたが、「男女差別だ」との批判を受けて2016年に勲章規格を男性用に統一し、これにより2セットの制作費は2013年に比べて50%以上上がったという。

このような「高すぎる製作費」はこれまでも問題になっていた。また、叙勲法で「韓国の最高勲章として大統領に授与し、大統領の配偶者、友邦元帥およびその配偶者などに授与できる」と定められていることから、「セルフ授与」問題もたびたび取り上げられてきたという。故・金大中(キム・デジュン)元大統領までは就任と同時に授与されてきたが、故・盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の時に「任期5年間の功績に対して称えられるという意味で、退任とともに授与される」として授与時期が任期末に変更された。

韓国大統領府と政府は今後、文大統領の退任前に閣議を開いて無窮花大勲章の授与を公式に決定する方針だが、韓国内で史上最多の新型コロナ感染者が出ている状況に加え政権再創出にも失敗した今、高価な勲章授与の決定が「過度な自画自賛に見えるのではないか」と苦心する気配がありありと見えるという。これに対し、大統領府関係者は「文大統領夫妻に対する無窮花大勲章の授与は正常な手続きに従って進められる。ただし、授与時期などはまだ決まっていない」と話している。

これを受け、韓国のネット上では「何か頑張ってくれたことある?そこまでしてセルフ賞もらいたい?」「どんだけ厚かましいの」「常識と公正が崩れた文大統領には『撤退』以外何も与えてはならない」と憤る声が上がる一方で、「大統領が退任するたびに授与されてきた。今さらたたく意味が分からない」「これまでの大統領もみんな退任後にもらってきた。退任後に刑務所に行った元大統領たちも持っている。罰金は払えないくせに勲章を持ってる方が問題じゃない?」という擁護派の意見も数多く見られた。(翻訳・編集/松村)

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