脱税が発覚した俳優ダン・ルン（●倫、●は「登」におおざと）について、人民日報と中国中央テレビが相次いで微博アカウントを通じて評論コメントを発表した。

国家税務総局上海市税務局は15日、「霜花の姫～香蜜が咲かせし愛～」「マイ・ディア・フレンド～恋するコンシェルジュ～」「海棠が色付く頃に」などの人気ドラマに出演しているダン・ルンに脱税の疑いがあることが税務調査によって発覚し、追徴課税額と納税延滞金、さらに罰金を加えた計1億600元（約20億円）の支払いを求めた。

これについて、人民日報の微博アカウントは同日に「これはエンターテインメント分野に対する税収監督の成果であるとともに、従事者に正しい納税を求める上での大きな警告にもなった。注目すべきは、ダン・ルンが督促を受けても是正しようとしなかったために立件に至ったという点だ。法による取り締まりは『剛』の部分がある一方で、自発的な是正には処罰を軽くするといった『柔』の部分もある。督促は過ちを改める機会であり、それでもなお自覚できなければ法律の剣が振りかざされることになる。納税の監督は子どもの遊びでもなければ、法の目をかいくぐることもできない。多くの従事者たちが自ら反省し、調べて是正し、良い手本となるよう求める」とコメントした。

また、CCTVのニュースアカウントもダン・ルンが督促を受けながらも是正しようとしなかった点に言及し、「僥倖（ぎょうこう）心が露呈するとともに、税法の尊厳をないがしろにし、監督管理の権威を甘く見るというゆがんだ精神もあぶり出された」と指摘するとともに、「これは、芸術の道を歩んでいくには法や規律の遵守が前提になり、基本的な法遵守の倫理を失えばどんなに華やかな芸能事業も『サーキット・ブレイク』されることになるという、芸能人に対する警告でもある」と評した。（翻訳・編集/川尻）