Record Korea 2022年3月16日(水) 15時20分
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16日、韓国・ニュース1は「文在寅大統領と尹錫悦次期大統領の1対1昼食会が突然中止になった」とし、「旧勢力と新勢力との間の権力争いの様相が露呈した」と指摘した。写真は大統領府。
2022年3月16日、韓国・ニュース1は「文在寅(ムン・ジェイン)大統領と尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領の1対1昼食会が突然中止になった」とし、「権力移譲期に『最後まで権限を行使』したい旧勢力と、『新政権に一任』してほしい新勢力との間の権力争いの様相が露呈した」と指摘した。
記事によると、尹氏側の報道官は同日午前の記者会見で「16日正午に予定されていた文大統領と尹当選人の会談は実務協議がまとまらず日程を変更することになった」と発表した。また、詳しい理由などについては「双方の合意により明かせない」と述べたという。
文大統領と尹氏が直接顔を合わせたのは、尹氏が検察総長を務めていた20年6月に行われた大統領府での反腐敗政策協議会が最後であるため、今回の昼食会には大きな関心が集まっていた。尹氏は李明博(イ・ミョンバク)元大統領の赦免や新型コロナウイルス感染症に関する補正予算案などを建議し、政府主要職人事の協力や大統領府・官邸の移転などについて協議する予定とされていた。
今回の昼食会は、発表段階からスムーズに進まなかったという。昼食会の内容は15日に同時発表されるはずだったが、14日夕方に関連報道が出て混乱が起き、両者は互いに責任をなすりつけ不快感を示した。また、公企業・公共機関の人事や民政首席室の廃止などをめぐる対立も一触即発の状態が続いていた。
尹氏は大統領選直後から、大統領府に「文在寅政権の任期末に公企業・公共機関の人事を無理に進めず、われわれと協議してほしい」と伝えていた。一方、大統領府はこれに不満を示し「5月9日までは文政権の任期であり、任期中に与えられた人事権を行使するのは当然のこと」との立場を示した。
尹氏が大統領府民政首席室の廃止を宣言し、過去の事例を挙げて批判した際も、大統領府は「民政首席室の存廃は政策的判断の問題であり、過去にも一時的に廃止されたことがある。ただ、現政権で行わなかったことを挙げて廃止の根拠にするのは適切でない」と反論していたという。
最後に記事は「新・旧権力間の神経戦が『昼食会の中止』により明るみに出たことで、尹氏の就任前まで両者の衝突は繰り返されるだろうというのが、政界の大方の見方だ」と伝えている。
この記事を見た韓国のネットユーザーからは「どう考えても尹氏は大統領の器じゃない」「選挙で勝利したからといって占領軍のように振る舞うのはよくない」「何があっても李元大統領の赦免は駄目。したいなら尹氏がするべき」「李元大統領を赦免すれば国民から猛批判を浴びると尹氏も分かっている。文大統領が赦免すればこれまでの業績はもちろん、『共に民主党』も壊滅する。そこまでして赦免してあげる理由は何?。国民統合か?。朴槿恵(パク・クネ)前大統領を赦免してあげたけど統合なんて実現しなかった」など尹氏への批判的な声が上がっている。
一方で「コロナ感染者数が過去最多を記録しても責任を取らず知らん顔しているのに、大統領の権限は最後の最後まで行使すると?」「また違法な何かを要求したようだ。文大統領は一体何をそんなに恐れているのか」「往生際が悪い」「全てをきちんと引き継ぎ、犯した罪に関しては処罰を受けるべきだ」など文大統領への厳しい声も数多く見られた。(翻訳・編集/堂本)
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