ワン・イーボー依存症? 中国大手芸能事務所の先行きは

anomado    2022年3月23日(水) 12時50分

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観察者網は21日、「ワン・イーボーに“育てられた”楽華娯楽がまもなく上場、しかしアイドル経済の終わりが近づいている」との記事を配信した。

中国のニュースサイト・観察者網は21日、「ワン・イーボー(王一博)に“育てられた”楽華娯楽(YUE HUA Entertainment)がまもなく上場、しかしアイドル経済の終わりが近づいている」との記事を配信した。

ドラマ「陳情令」で大ブレイクしたワン・イーボーが所属する中国の大手芸能事務所・楽華娯楽がこのほど、株式上場に向けて決算報告書を提出した。

記事は、楽華娯楽について「オーディション番組ブーム元年の波に乗り、一気に現在の大手芸能事務所になったと言える」とし、2018年ごろ中国のエンターテイメント業界で起こった「偶像練習生」「創造101」をはじめとしたオーディション番組ブームで、所属アーティストのワン・イーボー、モン・メイチー(ミギ/孟美岐)、ソニ(呉宣儀/ウー・シュエンイー)、ジャスティン(黄明昊/ホアン・ミンハオ)、ファン・チョンチョン范丞丞)らが次々とブレイクしたことも楽華娯楽の成長を後押しした要因として挙げ、「以来、楽華はアーティストのマネジメント業務に傾倒している」と指摘した。

また、楽華娯楽の報告書を基に、2019~21年の楽華娯楽の収益はそれぞれ6億3100万元(約119億3400万円)、9億2200万元(約174億3700万円)、12億9000万元(約243億9700万円)と伸び、複合年間成長率は43%だったこと、営業利益も1億7900万元(約33億8500万円)、3億9800万元(約75億2700万円)、5億500万元(約95億5000万円)と伸び、楽華娯楽の利益率はそれぞれ44.3%、53.5%、46.6%だったことを紹介した。

一方で、「アイドル経済の高まりの副産物にあやかることで、楽華の収益はますますスターたち、特にトップアーティストに依存している」とし、「アーティストのマネジメント、音楽の知的財産(IP)制作と運営、多領域エンターテイメントは楽華娯楽の最も重要な三つの事業分野であり、21年の営業収益に占める割合はそれぞれ、91%、6.1%。2.9%だった」と紹介。アーティストのマネジメント業務の収益が会社全体の収益の9割を占めていることを指摘した。

その上で、「楽華は契約中のスターの中でも、ワン・イーボーにますます依存するようになっている」とし、楽華娯楽がワン・イーボーに対して多額の投資をしていることを指摘した。さらに、決算報告書に含まれていたとみられる芸能人の売上データにワン・イーボーと推測される「サプライヤーB」が登場し、21年の楽華娯楽の営業収益12億9000万元(約243億9700万円)、年内純利益3億3600万元(約63億5500万円)に対し、「サプライヤーB」には3億元(約56億7400万円)を支給していたことも紹介。「楽華は、現在計58人のアーティストと契約し、80人の研修生がいると明らかにしている。しかし、間違いなくワン・イーボーは、ここ2年間楽華が最も頼りにしている稼ぎ頭だ」とし、「19年に放送されたブロマンスドラマ『陳情令』が爆発的なヒットを記録した後、ワン・イーボーはさまざまな方面での収入が増え、それが楽華の収入も急増させた。ファンたちが『1人のイケメンが一つの会社を育てた』と言うのも不思議ではない」と述べた。

記事は、「楽華にとって、“ワン・イーボー依存症”を解決し、再び“一流”を生み出すことが現在直面している最も困難な問題である」とし、昨年から中国でアイドル産業に対する規制が強化されたことを挙げ、「楽華の見通しは不透明だ」とも指摘した。(翻訳・編集/刀禰)

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