人民網日本語版 2022年3月26日(土) 14時30分
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北京冬季五輪は終わったが、マスコット「ビンドゥンドゥン」のグッズはまだ手に入りにくい状況が続いており、オンラインでは買えず、実店舗では1時間以上並ばないと手に入らないという。
阿里研究院がこのほど発表した「中国消費ブランド発展報告2020」によると、中国国産ブランドのオンライン市場シェアが72%に達した。また、「百度(バイドゥ)国潮の誇り検索ビッグデータ2021」報告によると、「国潮」(中国伝統の要素を取り入れたおしゃれな国産品のトレンド)は過去10年間に注目度が528%上昇した。国産品がトレンドになり、「国潮」消費が新世代の消費者にとってますます重要な選択肢になっている。
東洋風の浮き彫り技術が化粧品に溶け込み、敦煌の壁画モチーフがスニーカーにスタンプされ、大白兎ミルクキャラメルがトレンドのフレグランスを発売した。こうした、以前なら現代のファッションとは結びつかなかったような要素が、今やさまざまな消費シーンに登場して、新たなトレンドを形成している。
中国伝媒大学広告学院の王[日斤](ワン・シン)副院長は、「『国潮』とは中国の製品、中国のブランド、中国の美学、中国の文化が総合的に現れるものだ。『国潮』はさまざまな記号が統一され再現されたもので、その中には中国の伝統文化のアイデンティティーを示す記号もあり、民族のトーテムマークに見られる記号や中国伝統文化と現代のファッションが融合して出来た記号もある。また中国の国家イメージを表わす記号もあり、例えば『中国』や『中華』の字形は中華民族のアイデンティティーを強く意識させる記号だ。(北京冬季五輪マスコットの)ビンドゥンドゥンとシュエロンロンは中国イメージに対して抱く感情が投影された存在で、消費者があれほど熱を上げて買い求めるのは、このマスコットたちに豊かな感情が投影され、象徴的な価値を持つことを重視するからだ」と総括した。
■「国潮」の「潮」はどこにあるか?
1995年生まれの胡睿さんは以前にフランスに留学していた時、スポーツウェアブランドの李寧の「国潮」風パーカーをよく着ていたという。「赤い四角いはんこ風のマークの中に、レトロ感ある繁体字で『中國李寧』のロゴが浮かび上がり、いかにも流行りのスポーツスタイルらしい。『中國李寧』とプリントされたパーカーを着てパリの大通りを歩いていると、すごくかっこよかった」と胡さん。Z世代には胡さんのように「国潮」の若いファンが少なくない。21世紀経済研究院が発表した「新一線都市のZ世代若者消費トレンド報告2021」によると、回答した「95後(1995年から1999年生まれ)」のうち、「国潮のコラボ商品が好き」という人は43%に上った。
■「中国李寧」のロゴ入りパーカーはなぜこれほど人気があるのか。
王氏は、「『中国李寧』のロゴは国家としてのアイデンティティー、文化的なアイデンティティーを示すと同時に、一目見てすぐわかるという特徴がある。新世代の消費者には強力な世代のラベルが張られ、自分の世代への帰属感があり、親や兄世代とは異なる自分たちの世代ならではの特徴を確立したいと切実に願っている。新世代の若者の、特にZ世代の重要な特徴は、試して見る勇気があること、新しい物事を好んで受け入れるが深入りはしないことだ。このことは現代の情報収集手段などの原因と大きな関係がある。たとえばショート動画は2秒間で視聴者の注意を引き付けることができなければ、すぐに次の画面に切り替えられてしまう。そのためブランドという角度から見ると、中身が外に顕在化することが非常に重要であり、一目でわかる『国潮』商品はとりわけわかりやすく人気が出やすい。今、『国潮』の流行のデザイン要素が内面を外見に表わしたい若者のニーズに応えている。若者は『国潮』を身にまとうことが好き、外の世界に人とは違う自分を一目でわかってほしいと考えている」と分析した。
王氏は、「中国の国力がますます強大になるにつれ、文化もますます発展を遂げている。こうした大きな背景が現代の若者に強い時代的な感化を与え、若者は今の時代ならではの文化的帰属感を確立したい、そうして自分の所属する層が他の社会層とは違うことを明らかにしたいと考える。これが『国潮』がより深層レベルで発展を遂げた原因だ。過去には、多くの若者が香港・台湾地区や海外の文化的製品を好んでいた。しかし今、『国潮』文化が現代の若者にこれまでとは違った追求の目標をもたらした。こうした要素が相まって、若者たちの間で『国潮』文化の発展を後押しした」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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