中国、「生活正常化」と「ゼロコロナ」の共存を選択―独メディア

Record China    2022年3月29日(火) 5時20分

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26日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国政府が新型コロナ対策について「生活の正常化」と「ゼロ感染」の共存路線を選択しているとする記事を掲載した。

2022年3月26日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国政府が新型コロナウイルス対策について「生活の正常化」と「ゼロ感染」の共存路線を選択しているとする記事を掲載した。

記事は、中国で新型コロナの感染が再拡大する中で、特にこれまで感染予防の「模範生」とされてきた上海市がオミクロン株の猛威にさらされ、大きな影響を受けていると紹介。同市衛生健康委員会の関係者が「現在上海は、感染対策の日常化以降で最も厳しく複雑な試練を迎えている」との見解を示したことを伝えた。

一方で、今回の感染者の大部分は2回の予防接種を受けた人で無症状の割合が高いほか、抵抗力の高い青年〜中年世代が感染の主体であること、グリッド化した地域一括PCR検査によって感染者の発見が比較的容易といった特徴を持っているとした。

そして、無症状患者を中心とする感染者数が増加し続ける中でも同市は27日まで強硬なロックダウン措置を取ってこなかったと指摘。その背景として「上海という都市は現地住民だけでなく、全国ひいては世界の経済に対して重要な役割を担っており、簡単にロックダウンを行うことはできない。仮にこの都市の機能が停止すれば、東シナ海には多くの国際貨物船が漂泊することになり、中国や世界の経済全体に影響を及ぼすことになる」という復旦大学上海医学院の呉凡(ウー・ファン)副院長が26日の感染予防対策記者会見で発したコメントを紹介した。

また、習近平(シー・ジンピン)国家主席が17日、中国が引き続き「ゼロ感染」の路線を堅持する意向を示した一方で、国家衛生健康委員会は15日に軽症者の指定病院での治療、隔離解除後7日間の自宅健康観察といった管理を緩和する方針を示したことを紹介。国家伝染病医学センター主任で同市新型コロナ救急治療専門家グループ長の張文宏(ジャン・ウエンホン)氏が24日に自身の微博アカウントを通じて「生活の正常化をゼロ感染と同じ重要な位置に据えるべき。措置は画一的に発動するのではなく、漏れのないようスクリーニング検査をすると同時に、生活への影響を最低限にする。これは非常に難しく、なかなか一筋縄ではいかないが、それでも絶対に感染を逆戻りさせないという決心の表れでもあるのだ」との見解を示したと伝えている。

上海市はこの記事が掲載された後の28日、市内を東西2地区に分けてのロックダウンに踏み切った。(翻訳・編集/川尻

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