2022年3月29日、韓国・聯合ニュースは、文部科学省が来年度から主に高校2年生が使う教科書の検定結果を公表したことを報じ、「朝鮮人労働者の『強制連行』という表現が消え、『竹島は日本領』という内容一色になった」と伝えた。

記事は、検定を通過した歴史分野の教科書14種を確認した結果、一部の教科書では「強制連行」という表記が「動員」「徴用」に修正されていたと指摘している。「政府の統一的見解に基づかないとの意見を受けて、出版社が検定通過のために修正した」「政府の統一的見解とは、『強制連行』『従軍慰安婦』という表現は不適切で、『徴用』『慰安婦』が適切だとするものだ」と説明。各社の教科書の記述が検定の過程でどのように修正されたか詳しく紹介している。

また、旧日本軍慰安婦動員の強制性と軍の関与を認めた「河野談話」にも登場する「従軍慰安婦」という表現も、「日本政府が事実上使用を禁じ、教科書から消えた」と伝えている。実際の教科書では「従軍慰安婦」や「日本軍慰安婦」ではなく「慰安婦」に修正され、慰安婦問題そのものを扱わない教科書もあると例を挙げ、「安倍内閣、菅内閣、岸田内閣はいずれも河野談話を継承する方針を示しているにもかかわらず、『従軍慰安婦』という表現を使えなくしたことは、二律背反的だ」と批判した。

竹島（韓国名：独島）についても、12種の教科書を確認した結果、全ての教科書に「独島は日本固有の領土との内容が含まれていた」と伝えている。8種は「韓国が不法占拠している」、3種は「韓国が占拠」「韓国が一方的に自国の領土だと主張」との表現を使用しているなどと、やはり内容を詳しく伝えている。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「尹錫悦（ユン・ソクヨル次期大統領）さん、これは未来のために韓国が耐えるべき屈辱ですか？」「親日の尹錫悦さんに意見を伺いたい。これが未来指向的というものなのか？」「日本大使が尹錫悦に会って『心強く思っている』と言ってたのは、こういうことか」「これでも親日政策を展開する気？」「尹錫悦氏も独島に行くべきだ」「独島周辺で大規模軍事訓練を実施すべき！」など、次期政権への不安の声が多数寄せられている。（翻訳・編集/麻江）