Record China 2022年3月31日(木) 13時20分
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30日、環球時報は、濱口竜介監督の映画「ドライブ・マイ・カー」が米アカデミー賞国際長編映画賞を獲得したことに関連して、日本人の若手監督が頭角を表す背景について考察する文章を掲載した。
2022年3月30日、中国紙・環球時報は、濱口竜介監督の映画「ドライブ・マイ・カー」が米アカデミー賞国際長編映画賞を獲得したことに関連して、日本人の若手監督が頭角を表す背景について考察する文章を掲載した。
記事は、1970年代生まれの濱口監督が同作でカンヌ映画祭、アカデミー賞で表彰を受け、「偶然と想像」でベルリン映画祭の賞を獲得したことで、日本の新世代監督の台頭を全世界に印象付けることになったと紹介。かつて日本映画は世界においてアジア映画の代表と目され、黒澤明、小津安二郎、成瀬巳喜男、今村昌平といった国際的にも有名な監督を次々輩出したものの、その後は後発国として急速に力をつけた中国や韓国の陰に追いやられた感があり、「世界的に有名な日本人監督」のイメージは黒澤明などの古い世代にとどまっていたとした。
そして、今世紀に入って以降、日本の映画界には新しい風が吹き出し、是枝裕和、黒沢清、園子温、行定勲、河瀨直美、上田慎一郎などの個性豊かな若手監督が世界の人々から人気を博すようになったと説明。濱口監督はまさにこの流れを象徴する人物であり、2008年に卒業作品をリリースしたという濱口監督の「出世」の速さに日本、アジア、そして世界の映画が驚きを抱いたと伝えている。
その上で、濱口監督は多くの作品で自ら脚本を手掛け、メガホンを取るスタイルとする一方、日本の新世代監督を代表する黒沢清監督の「スパイの妻」の制作にも参加していると紹介。その黒沢監督はリアリティーがありかつ重厚な日常生活の描写を得意としているとした。また、是枝監督については日本の社会問題や一般市民の心理にフォーカスを当て、そこに見られる人文主義、人道主義精神が日本のみならず世界の観衆を引き付けると解説している。
さらに、河瀨監督は女性の持つ細やかさを活かし、より芸術的な作品の創作に長けていると説明。これら監督に代表される日本の新世代の監督は、前の世代に比べて一層個人に注目し、日常生活の中に自らの視点を溶け込ませる傾向がある一方で、前の世代の風格を受け継ぎ、日本の伝統文化と現代の精神の結合という点についてより自然で、細やかな思考を試みていると評した。(翻訳・編集/川尻)
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