Record China 2022年4月3日(日) 19時0分
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華字メディア・日本華僑報は29日、「日本ではなぜ『テレワーク』が受け入れられないのか」とする論評記事を掲載した。
記事は、「丸2年間続いている新型コロナウイルスの流行は、日本の人々の生活リズムだけでなく職場での働き方も変えた」とし、「テレワークはこの特殊な状況下で広まった新しい働き方である。テレワークはウイルスの流行に際して新たに生み出されたものではないが、この期間で十分に推進された新たな働き方で、直接または間接的に多くの業界のビジネスの伝統を変えた」と指摘した。また、「ウイルスの流行で日本の多くの企業はテレワークを選択したため、多くの会社員が自宅で仕事をしなければならず、家庭の生活にも大きな影響を及ぼした。そのため、『テレワーク』という言葉は日本の『新語・流行語大賞2020』の候補にも選ばれた」と説明した。
その上で、「ますます多くの企業がこの働き方(テレワーク)を取り入れ始めているが、日本のコロナウイルスの流行が緩んだり加速したりするのに合わせて、政府のコロナ政策も緩和されたり厳しくなったりする。そのため従来の働き方は依然として残っており、今後も長期にわたって会社出勤とテレワークのハイブリッド式の働き方が日本の多くの企業で採用されると見込まれている。これは、日本政府がコロナ政策を実施する中で繰り返し強調してきた働き方改革の方向性の一つでもある」とした。
記事は、東京商工会議所が2022年2月14~24日の期間に東京23区の中小企業2141社を対象に実施したアンケート調査(回答数は558社)を引用し、中小企業のテレワーク実施率は37.8%で、前回調査(2021年11月)と比べて6.6ポイント増の結果となったことを紹介。「日本では企業は資本金の額によって中小企業と大企業に大別され、資本金が3億円以下あるいは従業員が300人未満の製造業などの企業や資本金が5000万円以下あるいは従業員が100人以下のサービス業の企業などは全て中小企業に属している。そして、中小企業が日本の企業全体に占める割合は99.7%である。そのため、中小企業はテレワークの採用率に大きな影響を及ぼす」と説明した。また、「別の角度から見ると、日本の中小企業が将来、テレワーク、あるいはハイブリッド方式を全面的に採用するかということは、在日中国人の仕事や生活に直接影響する」とも指摘した。
さらに同アンケート調査から、小売業の中小企業のテレワーク採用率は17%であるのに比べ他の業種の中小企業は36~41%であったことを挙げ、「ここから分かるように、たとえウイルスのまん延が緊迫した状態であっても、店舗を経営する企業にとってテレワークやハイブリッド方式を大規模に実施することは客観的に見ても困難である」と指摘した。
加えて、「かなりの数の企業がテレワークに抵抗感を持っている」とした。同アンケート調査から、回答した558社のうち70.1%が新型コロナ拡大以降一度もテレワークを実施したことがなく、そのうちの94.3%が今後も「実施する予定はない」と回答したこと挙げ、「中小企業は日本企業の99.7%を占めており、それらの企業がテレワークを“受け入れない”ことは、日本のビジネスパーソンの3分の2がテレワークの利便性やハイブリッド方式の柔軟性を十分に享受する機会がないということに直接つながる」と説明した。
記事は、「日本政府は企業に向けてテレワークを推進すべきだと繰り返し提唱しているが、実際の状況から見ると、上層からの高い理想に対して現場の現実は厳しい。働く場所を中心とした働き方改革の運命は『任重くして道遠し』である」と指摘した。(翻訳・編集/刀禰)
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