ウクライナ侵攻、米軍需産業が巨額の利益手に、株価もうなぎ登り―中国メディア

Record China    2022年4月2日(土) 17時30分

拡大

ロシアのウクライナ侵攻で中国メディアは「米軍需産業が巨額収益を手にし、株価もうなぎ登り」と報道。アナリストの「防衛予算の拡大などで、さらなる収益も」との見方も紹介した。

ロシアウクライナ侵攻をめぐり、中国メディアは「米国の軍需大手が巨額の収益を手にして株価もうなぎ登りになり、ぼろもうけ」と報じた。記事はアナリストの「米国のウクライナ軍への軍事援助、米国と欧州の防衛予算の拡大などの面から、米軍需企業にさらなる収益をもたらす」との見方も紹介した。

ロシアの侵攻後、米国は直ちにウクライナに総額3億5000万ドル(約437億円)の軍事援助を提供。3月16日には8億ドルの武器追加援助を行うと発表した。同時に米議会の民主、共和両党は国防予算増額の共通認識を強め、米上院は1兆5000億ドルの米連邦政府2022年度総合支出法案を可決した。うち国防関連の支出は7820億ドルで、前年度を420億ドル上回った。

こうした動きを受けた米軍需産業の動向について、中国網は国営新華社通信の記事を引用。米議会での勤務経験を持ち、反戦組織の責任者でもあるエリック・スパーリング氏の「米軍需企業のロビー活動は侮れない。彼らは武器の需要を刺激するため、少なくとも軍事的緊張を欲している」「外交で金はそれほど稼げない。外交的な妥結を軍需企業の収益にとって朗報と見る投資家はいない」との声を伝えた。

今回の侵攻後、米国の主要軍需企業の株価は急騰。軍需企業トップのロッキード・マーティンの株価は年初の1株354ドルから上がり続け、3月25日の時点でその28%高の453ドルとなっている。レイセオン・テクノロジーズの同期の伸び幅は20%弱。ノースロップ・グラマンとジェネラル・ダイナミクスの株価も上昇した。

米メディアによると、ロッキード・マーティンのジェームズ・テイクレットCEO(最高経営責任者)は今年1月の時点で「大国の競争により国防予算が膨らみ、自社により多くの業務をもたらす」と発言。レイセオン・テクノロジーズのグレッグ・ヘイズCEOも投資家に「東欧の緊張情勢に収益のチャンスを見ている」と告げた。

米国防総省が2月に発表した報告書によると、国防部門の元請け企業は1990年代より大幅に統合され、51社から5社に減少した。これにより、米軍需産業の寡占・独占が進行。企業の数が減るほど価格決定権が強くなり、軍需大手の巨額の利益を意味する。

ドイツなどの欧州諸国がロシアの軍事行動を機に防衛予算を相次いで増額したことも米軍需産業に大きな「商機」をもたらしている。スパーリング氏は「NATO(北大西洋条約機構)は米国の武器を大量に使用しており、多くの防衛契約が米国企業に握られる」と指摘した。(編集/日向)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携