2022年4月10日、韓国・ニュース1は「新型コロナウイルス感染により隔離された兵士に提供される食事の内容が『ひどすぎる』として不満の声が殺到している」と伝えた。

記事によると、韓国軍の情報提供フェイスブックページ「陸軍訓練所の代わりにお伝えします」に9日、「陸軍第5軍団第1機甲旅団で隔離中」だという兵士の書き込みが掲載された。

コロナ感染が確認され隔離中だという同兵士は「隔離者の生活館で提供される食事が最悪だ」と訴え、写真を公開した。写真には白菜数切れ、カクテキが3個、一口サイズの魚1枚、少量のご飯、鶏一切れが入ったスープといった内容の食事が写っている。兵士は「人間が食べるものなのか分からないほどだ」と怒りをあらわにし、「管理者がいないのか、食事面の管理が行き届いていないようだ。隔離者の食事に無関心なのか、それとも他に何かあるのではないか」と疑惑を提起したという。

これに対し、多くの人から怒りの声が上がる中、先日まで第1機甲旅団にいたという別の兵士らからは「コロナ流行時は一般兵士と同じ献立だった。（写真のような）献立には何か不条理があるはずだ」との指摘が上がったという。

これを受け、第1機甲旅団側は「部隊は隔離者生活館に対する食事および監督に対する調査を進めている。不十分な部分が見つかれば、直ちに改善するなどより細心の注意を払っていきたい」との考えを示したという。

韓国ではこれまでにも、陸海空軍でたびたび「隔離者に対する食事の質がひどい」と不満が出ていたが、そのたびに軍側は「一般兵士と献立は同じだ」「徹底的に管理する」としてきたが、なかなか改善されていないのが現状だという。記事は「現在は多くの兵士がスマートフォンを所持しているため、軍に対する不満をすぐに外部に知らせることができる」とし、「軍当局のより細心の管理が必要だ」と指摘している。

この記事にも韓国のネットユーザーからは「これじゃ刑務所よりひどい」「軍隊は義務なのだから、基本的な生活は最小限保証されるべき」「世界のどの国の軍隊よりも最悪な献立。海外に知れ渡ったら恥ずかしい」などの声が上がっている。

また「文在寅（ムン・ジェイン）大統領の唯一の業績。軍内にスマホ持ち込みを許可して軍の不正を暴露。でも対処はしない」「朴槿恵（パク・クネ）前大統領のときはこんな不満出たことがなかったのに、文大統領の5年でこのおかしな現状は何？。左派だから軍隊に関心がないのだろう」など現政権への不満の声も多い。

その他「もっと量を増やしてほしと頼んだ？。まずは自分で解決する努力をするべきだ」「コロナなのにご飯の写真を撮ってネットにアップ？。お気楽だな」「食事担当の部隊出身だけど、これは担当兵士のせいだ。この兵士はその人に嫌われているのでは」などのコメントも寄せられている。（翻訳・編集/松村）