4年間で2000人以上、陝西省の村々で続く遺影撮影ボランティア―中国

Record China    2022年4月24日(日) 10時0分

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中国陝西省商洛市の山間の村々で、高齢者の遺影撮影に無償で取り組むボランティア活動が4年前から行われている。

「自分の会心の笑顔を家族に残す」。中国陝西省商洛市の山間の村々で、高齢者の遺影撮影に無償で取り組むボランティア活動が4年前から行われている。

中国メディア・上遊新聞の17日付記事によると、この活動を始めたのは地元の新聞社で報道カメラマンを務める楊鑫(ヤン・シン)さんらのグループ。楊さんは商洛市彩虹公益センターの責任者でもあり、2018年からこれまでに撮影した高齢者は2000人を超えた。

楊さんらは以前、親が出稼ぎに出た子どもらに注目してきたが、その過程で家族と離れて暮らす高齢者にも社会の思いやりが必要ということに気付いたという。倹約のためお金を払って自身の写真を撮る人は少なく、中には亡くなった後に使えそうな写真が1枚も見つからない人もいる。写真をめぐる本人と家族の心残りを減らすために始まったこの活動では額縁に入れて渡すまで全てが無償で、当初から「遺影のための撮影です」との説明が行われてきた。ネット上にはこの言い方に「あまり適切ではない」との声が上がったが、「お年寄りは死について話し合うことをタブー視しておらず、棺おけを家に準備している人も多い」「実際のところ死より忘れられることを恐れている」などと楊さんは指摘する。

撮影時、楊さんらカメラマンはできるだけ笑顔を見せるよう求め、時には何度も撮り直すこともあるそうだ。全ての作業が終わった後は村ごとに小さな「写真展」が開かれる。会場を訪れた高齢者が「私の笑顔の方がいいね」などと比べ合うことも多く、楊さんの元にはあるネットユーザーから「祖父は昨年亡くなりました。あなたの慈善活動のおかげで祖父の最も美しい瞬間が残りました」との声が届いたという。(翻訳・編集/野谷

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