工場で働きたがらなくなった中国の若い出稼ぎ労働者、焦るメーカー―香港メディア

Record China    2022年4月27日(水) 13時50分

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参考消息網は25日、サウスチャイナ・モーニング・ポストが「中国の若い出稼ぎ労働者は工場で働くことを望まなくなり、メーカーは焦っている」との記事を掲載したことを紹介した。写真は配達会社の服を着た若者。

中国メディアの参考消息網は25日、香港英字メディアのサウスチャイナ・モーニング・ポストが「中国の若い出稼ぎ労働者は工場で働くことを望まなくなり、メーカーは焦っている」との記事を掲載したことを紹介した。以下はその概要。

今、中国の若い農民工(農村からの出稼ぎ労働者)は単調で味気ない工場の仕事に就くことを望んでいない。以前の農民工は満足していたが、より高い給料とより柔軟な勤務時間を目当てに彼らの多くは宅配の大軍に加わっている。

北京で宅配のバイクに乗れば比較的高い収入を得られ、その額は収入が比較的少ない工場作業員のほぼ倍に相当する。19歳のリャオ・ヨンさんは「工場で毎日7、8時間、同じ仕事を繰り返しても技能向上や進歩の空間はない。一方、宅配の仕事は面白い。違う物を見ることができ、違う人に会える」と話した。

ある中国経済学者は「中国の農民工が工場で働きたがらない現象はますます普遍的になっている」と述べ、「現在の若い農民工は自身の人生を持ち、都市で生活してそこで根を下ろしたいと願っている。飲食店での仕事の方が工場での仕事より吸引力がある」と指摘する。それと同時に技術人員の不足はメーカーが直面している圧力をより重いものとし、こうした不足はスマート製造業を強化するという中国の大志の妨げにもなっている。

中国は世界で最も意気込みに満ちたオートメーション化計画の一つを制定しており、2025年までに一定規模以上の製造業企業の70%のデジタル化、ネットワーク化を基本的に実現することを目指している。

専門家らは長期にわたり、中国がローエンドの製造業をやめたり外部委託したりすることによって工業部門を改造すべきかどうか議論してきた。一部の人はこれにより労働者の収入が増え、労働力不足の解決につながると考えている。

前述の経済学者は「もし工場での仕事がより質の高い生活をもたらすことができれば労働力不足は緩和できる。工場が現在の(低水準の)給料だけで人を集めることは難しい」と指摘し、「労働者に住宅福利を提供し、子どもの学校問題を解決している一部工場には関連する憂慮が全くない」と語った。

現在の問題は組み立てラインで働く労働者の募集難にとどまらない。メーカーはスマート製造分野のエンジニアなど技術人材の不足も憂いている。(翻訳・編集/野谷

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