2022年4月29日、中国・看看新聞は、新型コロナ対策のロックダウンが続く上海市で、アヒル肉の加工品や米などの配給食品に関するクレームが市民から多数寄せられたと報じた。

記事は、現地の市場監督管理当局では近ごろ複数の住民から「閔行区江川街道で配給物資である味付けアヒル肉の生産日がおかしく、白砂糖には義務付けられている表示がない」「宝山区顧村鎮の配給物資である米は異臭がする」といったクレームを受けていると紹介した。

そして、当局が調査を行った結果、クレームがあった3品目は全て同一のスーパーマーケット管理会社が供給業者となっていたことが判明、アヒル肉加工品はこの業者が浙江省義烏市の食品会社から仕入れたもので、商品のラベルには製造日が2022年4月16日と記載されていたにもかかわらず、真空包装のシール部分に記載された生産日は同10日だったとした。この食品の品質保持期限は生産日から10日間となっていた。

また、白砂糖は浙江省の青果配送業者から仕入れたもので、生産業者や生産日に関する表示がなかった。そして、米は江蘇省淮安市の米穀生産企業から仕入れたブランド米「蘇星四季」だったが、同ブランドの商標権を持つ蘇糧集団からのブランド使用許可証明がなく、商標権侵害の疑いがかけられている。異臭問題については、サンプルを検査機関に送付して検査を実施中とのことである。

記事は、現地の市場監督管理当局が立件して調査を進め、当事者による違法経営行為に対して厳重な処罰を科したと伝えている。ネットユーザーからは「どうしてこんなことが起きるのか」「上海は悪徳商人を十分に懲らしめなければならない」といった声が寄せられた。（翻訳・編集/川尻）