Record China 2022年5月1日(日) 6時40分
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中国は新型コロナウイルス感染症やウクライナ問題を受けて食の安全に危機感を抱き、種子の「自主独立生産」や新たな品種の開発に注力し始めた。
中国は新型コロナウイルス感染症やウクライナ問題を受け、食の安全に危機感を抱いている。フランスメディアのRFIによると、作付け用種子の海外依存度を低下させるために、種子の「自主独立生産」や新たな品種の開発に注力し始めたという。
習近平国家主席は4月初旬に海南省で「自らの手で中国の種子を掌握してこそ、中国は飯が食え、食の安全を実現できる」と強調した。
中国は現在、ホウレンソウ、カリフラワー、ニンジン、トウモロコシなど、多くの作物の種子を国外からの輸入に頼っている。海南省における習主席の発言は、中国が農業用種子の生産や自主開発を強化することを意味する。
中国が食の安全に危機感を抱いたきっかけは、新型コロナウイルス感染症の流行やウクライナ問題で、世界におけるサプライチェーンが滞ったことという。新型コロナウイルス感染症の出現以前に、中国における農業用種子の国内生産比率は70%程度だった。現在の中国は、2025年までに、種子の自国生産比率を、少なくとも80%まで高める考えという。
中国は品種改良のために、「宇宙の実験室」も利用する姿勢を示している。2021年10月16日に打ち上げられ2022年4月16日に帰還した有人宇宙船の神舟13号には、クローバーや燕麦、米、野菜の種などが積み込まれていた。宇宙飛行士は滞在した宇宙ステーション「天宮」で、若者に向けた「宇宙での授業」で、発芽生育実験の様子を紹介した。(翻訳・編集/如月隼人)
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