2022年5月13日、韓国・ハンギョレ新聞は「同性愛者や旧日本軍の慰安婦被害者らを侮辱する発言をし、物議を醸していた韓国大統領室のキム・ソンフェ宗教多文化秘書官に、辞任を求める声が上がっている」と伝えた。

記事によると、与党「国民の力」の金容兌（キム・ヨンテ）最高委員は13日にラジオ番組に出演し、キム秘書官の件と関連し「大統領府が迅速に判断し、国民の目線に合った人事措置を取ってもらいたい」と述べた。「基本的に大統領の人事権を尊重すべきだが、今回は国民の常識に合っているのかと考えると、適切ではなかった」「政治が国民を苦しめてはいけない」と指摘し、「誤った考えを持つ秘書官については判断を下すべきではないか」との考えを示したという。

キム秘書官は自身のFacebookに「同性愛は精神病の一種」と書き込んだり、慰安婦被害者たちの補償要求を「花代」と表現するなどしていた。また、昨年3月にはインターネットメディアへの寄稿文の中で朝鮮時代の女性を侮辱していた。こうしたことへの批判を受けて、今月11日に謝罪したが、その後も「自身への批判はこれまでの活動に対する報復である」と発言。新たに「朝鮮時代、女性の半数は主である両班（ヤンバン）の政敵快楽の対象だった。そのような恥ずべき歴史を反省しようというのが、誤ったことなのか」との主張を書き込んでおり、野党を中心に辞任を求める声が強まっていた。

続報によると、13日午後、大統領室からキム秘書官の辞任が発表されたという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「大韓民国の国民として、なぜこのような発言ができるのか。衝撃的で、怒りを禁じ得ない」「この人は日本に移住したらいいんじゃない？」「こんな人を宗教多文化秘書官に起用するとは」「少なくとも正しい歴史観を持つ人物が任命されるべき役職ではないのか」「日頃どういう人間たちと付き合っているのか、お察しだな」「どこでどういう教育を受けたらこんな思想になるんだろう」「すぐに辞めるべき」「尹錫悦（ユン・ソンニョル）がまず辞任すべきだ」など、怒りの声が殺到している。（翻訳・編集/麻江）