人民網日本語版 2022年5月20日(金) 7時0分
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パンダが草食になったのはいつだろうか?写真は重慶市巫山県の竜骨坡から出土した小種大熊猫の化石(重慶自然博物館が提供)。
中国科学院古脊椎動物・古人類研究所の研究員である黄万波(ホアン・ワンボー)氏(90)は、重慶自然博物館の特別研究員を担当している。黄氏は取材に対し、ジャイアントパンダの直系の先祖である小種大熊猫(Ailuropoda Microta)の発展の歴史、ジャイアントパンダの食習慣の変化について語った。新華社が伝えた。
黄氏は、「小種大熊猫の化石が最初に発見されたのは、広西チワン族自治区柳州市柳城県の巨猿洞だ。自分は1984年に重慶市巫山県の竜骨坡で初めて小種大熊猫の頭蓋骨を発見した。これは現在のジャイアントパンダよりはるかに小ぶりで、その歯の構造はより早期のパンダと比べ明らかに変化している。下の臼歯が現在のジャイアントパンダにより近く、竹を噛み砕くのに有利だ。これはこの時代のジャイアントパンダが生存条件の変化により、すでに肉食と雑食の始熊猫(ailuaractos lufengensis)から竹を主食とする段階に進化していたことを証明している」と述べた。
黄氏によると、小種大熊猫は世界ですでに絶滅した古代生物で、体長は約1メートル。現在のジャイアントパンダの直系の先祖で、今から約200万年前に生息していた。
黄氏は、「小種大熊猫はある時期にサーベルタイガーなどの猛獣から身を守るため、竹林に入り出られなくなり、その間に竹で飢えをしのぐしかなかった。これによりその歯の機能がより竹に適したものとなり、子孫の竹を主食とする習慣の基礎を固めたというシーンを推測できる」と述べた。
黄氏によると、小種大熊猫には重要な研究の意義がある。現在のジャイアントパンダの直系の先祖で、その骨の化石はジャイアントパンダの各時代の食習慣の変化を研究するための重要な証拠を提供した上、ジャイアントパンダと人類の発展の歴史や生態系の変化の間の関係を研究するための重要な参考資料も提供した。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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