人民網日本語版 2022年5月28日(土) 14時30分
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世界経済フォーラムの2022年年次総会が5月22日から26日にかけてスイスのダボスで開催され、中国経済が注目を集めている。写真は深センの塩田港。
世界経済フォーラム(WEF)の2022年年次総会が5月22日から26日にかけてスイスのダボスで開催され、中国経済が注目を集めている。中国新聞社が伝えた。
会場の内側でも外側でも、3つのキーワードが深い印象を残した。
キーワード1:カップリング
グローバルバリューチェーンの再構築はデカップリングしかもたらさないだろうか。新興5カ国(BRICS)が運営する新開発銀行(NDB)の総裁を務めるブラジルのマルコス・トロイホ氏は、中国経済の規模とモデル転換に話が及んだ際、こうした見方を否定するとともに、「デカップリングを見る時、カップリングも見なければならない」と強調した。
トロイホ氏によれば、経済のモデル転換によって、中国はもはや「低コストの国」ではなくなり、多くの技術集約型産業は世界のトップレベルだ。中国はグローバルバリュチェーンの中で付加価値を拡大し、研究開発(R&D)投資が国内総生産(GDP)に占める割合が上昇した。このことが他国のサプライチェーン開拓とバリューチェーン高度化にチャンスをもたらしたという。
またトロイホ氏は、「グローバルバリューチェーンの再構築に伴って、世界各地でマーケティングセンター、研究開発センター、発展センターが設立され、新たな関連分野と協力分野が誕生し、中国経済の規模とモデル転換がこのようなカップリングを可能にした」と強調した。
キーワード2:依存
米国のクレーンシェアーズCSIチャイナ・インターネット・ファンドの創業者兼最高経営責任者のジョナサン・クレーン氏は、「米国と中国はマーケット、貿易、グローバル化など多くの面で相互に依存し合っている。米国のトップレベルの実力の企業は中国でマーケットを開拓し、売上高の増加を実現しており、中国も米国で投資を行なう必要がある。両国は世界の1位と2位のエコノミーであり、両国間に摩擦が存在するのは正常なことだが、経済と企業の角度から見ると、米中が共にビジネスチャンスを作り出せば恩恵は非常に大きなものになる」と述べた。
キーワード3:行動
中国の気候問題担当の解振華事務特使と米国の気候問題担当のジョン・ケリー大統領特使が24日、同じ会場で対面して話し合った際、「気候変動への対応では、やはり実際に行動を取ることが必要」との見方を示した。
解氏は話し合いの中で、「中国はWEFが打ち出した『1兆本の木のイニシアチブ』に呼応して、今後10年間で700億本の木を植えることを目指す」と発表した。これによって森林の二酸化炭素(CO2)吸収を強化し、今ある森林資源の保護育成を強化することが狙いだ。また解氏は、「中国は『CO2の排出量が2030年にピークアウトし、2060年にカーボンニュートラルが実現するよう努力する』との約束を厳格に履行する」と述べた。
これについて、世界的格付け会社の米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)のグローバル副会長兼エネルギー専門家のダニエル・ヤーギン氏は、「解氏の発言には中国がエネルギーのモデル転換を推進する決意を固めたことが示されている。現在、世界の太陽エネルギーの成長の50%以上が中国によるもので、世界で製造される電気自動車(EV)も半分以上が中国で作られている。ここから中国のエネルギーモデル転換が『多方面で同時進行』すると同時に、中国がエネルギーの安全をより重視していることがわかる」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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