日本は「ロシア制裁」の驚くべき側面に気づいた―華字メディア編集長

Record China    2022年6月3日(金) 10時0分

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華字メディア・日本華僑報の蒋豊編集長は1日、日本メディアがロシア制裁について報じた内容を分析する記事をする記事を掲載した。

華字メディア・日本華僑報の蒋豊(ジアン・フォン)編集長は1日、日本メディアがロシア制裁について報じた内容を分析する記事を掲載した。

記事は、「ウクライナ戦争の勃発以降、欧米や日本など一部の国はロシアに対して、これまでの世界史上まれに見る経済、金融を主体とした新たな形の制裁を展開している。戦争の勃発から70日余りが経過した現在、日本のメディアは驚くべきことに気づいた。さまざまな制裁の中でロシアはひっくり返って倒れるどころか、真逆の効果を生んでいることだ」と指摘した。

その上で、「朝日新聞が5月29日付の記事で大々的にこれを報じている」として、「ウクライナの戦争の勃発以降、欧米や日本はこれまでのように戦争支援として出兵するのではなく、経済的手段を“武器化”し、世界にすでにある1万種類以上の制裁手段の中から8000種類以上を選んでロシアに使用した。しかし、制裁は実に“もろ刃の剣”であり、相手を傷つけると同時に自らも傷つけることになると日本は気づいた。この“副作用”を小さく見積もることはできない」と論じた。

そして、日本の報道を引用し、「ロシアの輸出入貿易に対する制裁に伴い、日本ではこれまでに直接、間接的に約1万5000社以上の企業が悪影響を受けている。輸送費の高騰、原料価格の高騰とともに、日本の物価も『値上げの春』から『値上げの夏』へと突入している」と伝え、「つまり、最後に日本のロシア制裁のつけを払うのは日本社会の民間人である」と指摘した。

また、「日本メディアは、米国のロシア制裁に追随した結果、日本が被った損害を大きく5つ挙げている」と説明。第1に「ロシアに対する輸出制限の制裁で日本が半導体などのハイテク製品や装置などのロシアへの輸出を禁止した結果、日本の自動車産業などの輸出にもマイナスの影響を与えた」とし、第2に「ロシアに対する輸入制限によりロシアからの石油や木材などの輸入が原則禁止された結果、日本社会では燃料や穀物、建設機材などが高騰している」とし、第3に「ロシアに対する金融制裁で国際銀行の関連組織からロシアを追い出した結果、ロシアがルーブルで天然ガスを購入することを要求し、ルーブルが回復した」とし、第4に「プーチン大統領とその周辺の人々および新興財閥の資産を凍結した結果、日本の岸田文雄首相ら64人の日本人のロシアへの入国が永久に制限された」とし、第5に「日本がロシアに対する最恵国待遇を撤回したことで、日本はロシアから『非友好国』に指定された」と伝えられていることを紹介した。

さらに、「日本のメディアは、自国の損失以外にもロシアへの制裁がもたらした3つの弊害をまとめている」とも指摘。第1に「欧米が主導した対ロシア制裁はロシア経済に一定の打撃効果をもたらしたものの、国際社会の全面的な賛成を得られなかった」とし、第2に「このような制裁による結びつきは中露両国のさらなる団結を促し、世界全体を欧米と中露の二極に分裂させることになった」とし、第3に「こうした制裁は東南アジア諸国に欧米や日本などの国家への警戒心や不信感を抱かせた。東南アジア諸国は中国からのサプライチェーンが安定したものであることを望み、自国と中国の貿易の“政治化”や中国と米国のどちらか側につくことを望んでいない。さらに米国から制裁を科されることも懸念しているため、一種の『脱ドル』の流れが生まれている」と伝えた。

記事は、「日本政府はロシアのサハリンでの資源開発事業から撤退しない方針を固めた。日本はそこに巨額の投資をし、非常に得難い採掘権を得たが、一旦撤退すればその権益はすぐに第三国の手に移ってしまうと考えている」とし、「ロシアはエネルギーに関してはこれまで買い手に事欠かなかった。現在、ロシアは表面的には石油輸出が制限されたり禁止されたりしているが、実際にはさまざまなルートを通じて石油輸出に力を入れており、経済的にはむしろ利益を得ている」と指摘した。

そして最後に、「現在の日本の最大の懸念は、ロシアが息を吹き返したら、最初に報復制裁を行う国が日本になるのではないかということだ」とし、「これによって日本の国益が大きく損なわれることはないのだろうか?これらは本当に真剣に考えるべき問題だ」と締めた。(翻訳・編集/刀禰)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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