2019年に論文盗用騒動で世間を騒がせた中国の俳優ジャイ・ティエンリン（翟天臨）の主演ドラマ「買定離手我愛你」が2日、4年越しで配信をスタートした。

ドラマ「オリジナル・シン －原生之罪－」などで知られる人気俳優のジャイ・ティエンリンは19年初め、北京大学のポストドクターを取得したものの論文盗用疑惑が浮上。学術界の権威を揺るがす騒ぎにまで発展し、その後は“不行跡タレント”の1人として封殺対象となり、すでに3年が経過している。

ジャイ・ティエンリンがタン・イーシン（唐芸昕）と主演し、もともと18年末にオンエア予定だった現代ドラマ「買定離手我愛你」が2日、動画配信サービスの騰訊視頻（テンセント）と愛奇芸（iQiyi）で配信をスタート。しかし、ジャイ・ティエンリンの顔は人工知能（AI）によって、俳優ヤン・シーゾー（楊仕澤）の顔に差し替えられており、ドラマの中国版ツイッター・微博（ウェイボー）公式アカウントや、豆瓣（douban）の番組紹介でも主演俳優はヤン・シーゾーと紹介されている。

これまでにも問題を起こした芸能人が、ドラマや映画で別人の顔と差し替えられる作品はあったが、「買定離手我愛你」の視聴者からは、過去作品と比べて技術が飛躍的に向上したとの声が。昨年、主演俳優のクリス（呉亦凡/ウー・イーファン）が強姦（ごうかん）罪の容疑で逮捕されたことで、お蔵入りの危機も報じられる時代劇ドラマ「青簪行」に「希望が見えてきた」との声も上がっている。

ジャイ・ティエンリンについては今年4月、浙江省の空港に姿を見せたことが話題に。騒動以前から交際がうわさされていた女優シン・ジーレイ（辛芷蕾）が当時、同省にある撮影基地・横店影視城で撮影を行っており、恋人の誕生日を祝うためにやって来たのではないかと報じられている。（Mathilda）