<サッカー>韓国を置き去りにした日本、その真の「恐ろしさ」とは?―中国メディア

Record China    2022年6月16日(木) 21時0分

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中国のスポーツメディア・新浪体育はこのほど、「韓国を置き去りにした日本サッカーの恐ろしさはスコアだけにあるのではない」とする記事を掲載した。

中国のスポーツメディア・新浪体育はこのほど、「韓国を置き去りにした日本サッカーの恐ろしさはスコアだけにあるのではない」とする記事を掲載した。執筆者はスポーツ記者の馬徳興(マー・ダーシン)氏。

12日に行われたサッカーのAFC U-23(23歳以下)アジアカップ・ウズベキスタン2022で、U-23韓国代表と対戦したU-21日本代表が3-0で勝利した。韓国がベスト4に進出できなかったのは今回が初めて。前回大会で優勝していた韓国が下の年代の代表で臨んだ日本に大差で敗れたこともさることながら、この年代の韓国が2019年のU-20ワールドカップ(W杯)で準優勝した「強豪」ということも、敗戦の衝撃に拍車をかけた。

■日韓3つの「3-0」

馬氏は「この結果に中国のサッカーファンも驚いた。勝敗が付くのは正常だが、3点差が付いたことには感慨深いものがあった。韓国は完敗したと言っても過言ではない」とした上で、「だがそれだけではない。あまり知られていないが、6月8日にはU-16インターナショナルドリームカップ2022でU-16韓国代表が同じスコアでU-16日本代表に敗れた。そして、昨年3月25日に行われたフル代表の試合でも、日本が韓国に3-0で勝利しているのだ」と説明。実力が拮抗していると言われてきた両者の対戦で3-0という大差が3度も続くのは「これまでにない状況だ」とした。

そして、「日本サッカーは新型コロナウイルスの流行下で歩みを止めるどころか、むしろ発展を加速させている印象だ」と指摘。W杯予選では苦戦したものの「システム全体の問題ではなく“小さな故障”だったことは明らか」としたほか、今月にFIFAランキング1位のブラジル代表との対戦で韓国は1-5、日本は0-1で敗れたことを挙げ「両者の内容には雲泥の差があるように感じられた」と評した。

馬氏は「サッカーにおいて中国は大きく引き離されているので語る資格はないかもしれないが」と前置きしつつ、韓国はプレミアリーグ得点王のソン・フンミンという絶対的なエースの存在が多くの問題を覆い隠してしまっているとの見方を示した。

■日本サッカーの恐ろしさ

馬氏は「われわれが日本サッカーに感慨を覚える、特に日本人選手が続々と欧州のクラブに移籍するのを見たとき、日本サッカーはすでに独自のシステムを確立したのだと感じる」とし、それは「生産力」だとした。

その上で、2006年のドイツW杯でグループリーグ敗退に終わった日本のジーコ監督が、敗因として「フィジカル」という先天的なものを挙げたことに言及。「中国人が昔から『小日本』と呼ぶように、日本人は身体的に小さかった。2004年のアテネ五輪では身長190センチの平山相太を飛び級で招集するなど、当時の日本サッカー界では長身選手はまれな存在だった」と説明した。

一方で、「現在は180センチを超える選手が大勢いるだけでなく、各年代に長身のセンターフォワード(CF)がいる。世界のサッカー界では大型のCFを起用する戦術が再び主流になりつつあり、日本もそうした人材の発掘と育成に努めてきた」と指摘。例として、U-23アジアカップにも出場している188センチのフォワード(FW)・中島大嘉(21)を挙げたほか、U-16インターナショナルドリームカップ2022に出場したU-16日本代表20選手中FW3選手を含む8選手が180センチを超えていることを紹介した。

また、このなかでFW磯﨑麻玖(大宮アルディージャU-18)は189センチを誇るがそれでも「最高」ではなく、今回招集されなかったFW木吹翔太(サンフレッチェ広島ユース)は198センチに達し、しかも足元の技術にも優れているとした。

馬氏は「日本は自らの『生産力』で必要とする選手を育てている。日本人選手の技術の高さは周知の事実であり、彼らが年齢を重ねて才能をさらに開花させれば、その力はさらに爆発するだろう」と予想した。

■中国サッカーは「つくるより買う」

ひるがえって中国サッカーはどうか。かつては体格の良いCFで対戦相手を苦しめた中国代表だが、馬氏は「中国では現在、若手選手の育成に深刻な問題が生じており、各年代で優秀なCFを見つけることが非常に難しくなっている」とした。

その上で、「金満政策以来、中国リーグには資本が大量に流入したが、目先の効果や短期的な利益だけを追求しているため、『つくるより買う、買うより借りる』という風潮が中国サッカー界に氾濫している」と指摘。「だから、大勢の外国人FWがポジションを奪い、自国のFWは試合に出場させるためにセンターバックへと『改造』される」と論じた。

さらに、中国サッカーが「つくる」のは選手ではなく「金」であると批判。「自国の選手を育てるということは『先人が植えた木の陰で後人が涼む』ということであり、『今金があれば明日のことは知ったことではない』という人たちには関係のない話なのだ」と主張した。

馬氏は最後に、「こうした大型FWの例は日本サッカーの『生産力』の高さを示している」とし、「日本のサッカー関係者は忍耐強く、時間をかけて一歩一歩世界に進出し、韓国をはじめとするアジアのサッカーを大きく引き離すに至った。日本の各年代の代表チームが韓国に3-0で完勝したのは、決して偶然などではないのだ」と論じた。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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