韓国は高齢者に優しくない国?高齢者貧困率がOECD断トツ=ネットにも不安の声多数

Record Korea    2022年6月23日(木) 11時0分

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6月21日、韓国・聯合ニュースは「韓国の高齢者貧困率は40%台で、経済協力開発機構(OECD)加盟国中、圧倒的な1位だと分かった」と伝えた。写真は韓国。

2022年6月21日、韓国・聯合ニュースは「韓国の高齢者貧困率は40%台で、経済協力開発機構(OECD)加盟国中、圧倒的な1位だと分かった」と伝えた。

OECDの報告書「図表で見る年金2021年版(Pension at a Glance 2021)」と韓国・国民年金研究院の報告によると、韓国の高齢者の所得は賃金や自営業所得などの勤労所得が52%を占めており、OECD加盟国ではメキシコに次いで2番目に割合が高かった。OECD平均は25.8%で、韓国のほぼ半分となっている。国民年金、基礎年金などで受け取る公的移転所得が25.9%、非年金性貯蓄収益と私的・個人年金などを含む資本所得は22.1%だった。「公的年金や国からの福祉給与が十分でなく、生計のために働きに出る高齢者が少なくないため」だと記事は分析している。公的移転所得が20%台以下の国は韓国の他にはメキシコ(5.1%)、チリ(19.3%)、イスラエル(27.6%)だけだという。

高齢者人口のうち所得中央値の50%(貧困線)を下回る人の割合を示す「高齢者の相対的所得貧困率」は、韓国は43.4%でOECD加盟国のうち最も高く、平均(13.1%)を大きく上回った。2位ラトビア(38.0%)、3位エストニア(37.6%)、4位メキシコ(26.6%)、5位リトアニア(25.2%)と続く。米国は23.1%、日本は20.0%となっている。

韓国の全人口の相対的貧困率は16.7%で、高齢者の貧困率との差は26.7ポイントと、やはりOECD加盟国で最も大きかった。韓国のあとにはラトビア(21.5ポイント)とエストニア(21.3ポイント)が続く。

高齢者の貧困率が全人口の貧困率を下回ったのは、全37カ国のうち日本、イタリア、チェコ、フィンランドスウェーデンなど16カ国だったという。

韓国保険開発院(KIDI)の報告書によると、韓国の60代以上の高齢者の半数以上が職に就いており、60代の67.5%、70代の88.0%、80歳以上の97.4%が相対的に雇用の質が良くない日雇いと臨時採用などの非正規雇用となっている。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「老後の不安が山積みだな」「国民年金を受け取っていると基礎年金(低所得の高齢者に支払われる)が削られるとか、健康保険料もむしり取られるとか、まともじゃない制度をなくすべきだ」「65歳以上には全員、基礎年金を支給すべきだ」という声が上がっている。また「国会にいる高齢者たちは『持てる者』たちだから、一般の高齢者のことなど無視して法を改正する。だからますます生活が厳しくなる」「韓国の高齢者は節約してお金をためては子どもに与え、廃品回収をしてお金をためてまた子どもに与え、の繰り返し」「今、65歳以上の高齢者が貧しいのは、子ども世代の教育と成功のために自分の幸せや安楽を放棄したからだ。高齢者をないがしろにせず、尊敬を込めて配慮すべきだ」「結局、社会的セーフティーネットの問題だ。この国は家族にセーフティーネットの役割を押し付けすぎている。だから家族という枠の保護から外れると、貧困へと追い込まれてしまう」など、韓国の現状を憂うコメントも多い。

その他、「日本では駐車場や官公署などで制服を着て働く高齢者の姿をよく見かける。彼らはとても親切で、『自分は年長者だから好待遇を受けて当然』という高慢さが全くない。自分の仕事がサービス業だと分かっているからだ。韓国では儒教思想のせいで、現実には不可能だ」「自分は高齢者に入るが、働いていると精神的にも肉体的にも健康でいられる。年を取ったからって国に責任を負えというものではない」など、さまざまな声が寄せられている。(翻訳・編集/麻江)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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