人民網日本語版 2022年7月7日(木) 9時30分
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甘粛省博物館で展示されている疾走する馬が空飛ぶツバメをとらえた銅像「銅奔馬」をモチーフにしたぬいぐるみが最近、ネット上で「ブサかわいい」と大きな話題となり、売り切れ続出となっている。
甘粛省博物館で展示されている疾走する馬が空飛ぶツバメをとらえた銅像「銅奔馬」をモチーフにしたぬいぐるみが最近、ネット上で「ブサかわいい」と大きな話題となり、売り切れ続出となっている。人民網が伝えた。
甘粛省博物館文化クリエーティブセンターの責任者・崔又心(ツイ・ヨウシン)さんは、「伝播という角度から見ると、『銅奔馬』をモチーフにしたこのぬいぐるみが大人気となっているのは、『時代の選択』で、偶然であり、必然でもある。まず、初期の宣伝推進のために資金を投じておらず、単に来場者がショート動画プラットホームに投稿したことがきっかけで、雪だるま式に拡散し、メディアや多くの人に注目されるようになったという点では、偶然ということができるだろう。一方、早くも2015年から、当博物館は、文化クリエーティブグッズのデザインと制作を展開しており、積み重ねにより、非常に良い市場の基礎ができていたという点では、必然的ということができるだろう。また、中国の観光や輸送、インターネットといった業界が急速に発展するにつれて、オンラインでも、オフラインでも『西北エリア観光』が爆発的人気となっており、人々は、西北エリアの人的・文化的環境について理解を深め、期待を高めるようになっている」との見方を示す。
そして、「デザインが若者の美的意識にマッチしたことも、人気を集めた条件だろう。銅奔馬文化クリエーティブデザインチームは若者がメーンで、文化財にもともと備わっている文化的属性を残しながら、大胆な発想をそこに注入している。銅奔馬を文化財という側面から見ると、力強く、優美なその姿が、中国国内外で有名だ。ただ、正面から見ると、歯がむき出しにしたユニークな表情を浮かべている。デザイナーは、少しゆがんだ口のイメージを残しつつも、細かなところは生き生き、かつユーモラスにデザインし、それを見た人が、『銅奔馬とすぐ分かるけど、思わず笑ってしまう』というキャラクターに仕上げた」と説明する。
中国のネットユーザーは「かわいい」「かわいくて、しかもなぜか癖になる」といったコメントを寄せ、次々と「いいね!」を押している。ただ、その一方で、「文化財をこのようにデザインすると、イメージが崩れてしまい、歴史をきちんと尊重していないし、あまりよくないと思う」といったコメントを寄せるネットユーザーもいる。
その点に関して、崔さんは、「私たちは全ての人の観点と声を尊重しており、優れた意見を常に取り入れている。2015年以来、当博物館はさまざまなスタイルの文化クリエーティブグッズの制作にトライし続けてきた。例えば、手の込んだグッズ、中国伝統文化の要素をふんだんに取り入れた『国風』のグッズ、キレイ系のグッズ、伝統的なグッズ、定番なグッズなどがあり、どれも独特なスタイルとなっている。今回、銅奔馬の文化クリエ^ティブグッズをデザインするに当たり、チームは一番初めのサンプル作成の時から、それを見た人がリラックスできるようなキャラクターにしたかった。文化クリエーティブグッズというのは、それを発信して多くの人に見て、覚えてもらえることにその価値がある。銅奔馬は『当館の宝』で、デザインチームは、それを人気文化クリエーティブグッズにすることに力を入れた。文化クリエーティブグッズを通して、一人でも多くの人に銅奔馬という文化財や関連の歴史を知ってもらいたかった」と説明する。
「ビンドゥンドゥン」や「三星堆」、「故宮」、「銅奔馬」といったお馴染みの文化クリエーティブが大人気となっている背後で、中国の文化クリエーティブ産業が今、急速に発展している。
2021年、中国全土の一定規模以上の文化企業や関連産業の企業(年売上高2000万元以上の企業)の売上高は前年比16.0%増の11兆9064億元(約238兆1280億円)に達した。ここ2年の増加ペースは平均8.9%となっている。文化クリエーティブ産業へのサポートを強化するために、中国政府は関連の産業政策や指導的意見を打ち出し、中国の文化クリエーティブ産業の発展を促進している。
崔さんは、「文化クリエーティブグッズを通して、人々が伝統や歴史文化をもっと重視するようになるほか、博物館にもっと注目するようになることを願っている。人気の文化クリエーティブグッズをたくさん生むことで、旋風を巻き起こし、文化に対する自信を高めたい」と語った。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
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