Record China 2022年7月12日(火) 6時0分
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9日、新民網は、安倍晋三元首相の死去に対してインドで全国的な哀悼が捧げられている理由について考察する記事を掲載した。
2022年7月9日、中国メディア・新民網は、安倍晋三元首相の死去に対してインドで全国的な哀悼が捧げられている理由について考察する記事を掲載した。
記事は、安倍氏が8日に凶弾に倒れて死去し、各国から弔電が寄せられる中で、特にインドの反応が大きく、モディ首相が安倍首相を大きくたたえたほか、9日にはインド全土で1日間の服喪を行うことを発表したと紹介。一国の元首脳の死去に対し、他国が全国的な服喪を実施するというのは21世紀の国際舞台では異例であるとした上で「モディ首相の態度は当然ながら両国の外交関係や現実的な利益を勘案したものではあるのだが、地政学が唯一の理由というわけではない。実際、インドは日本に対してアジア太平洋地域では珍しい歴史的な感情を持っているのである」と伝えた。
そして、19世紀中期に英国の植民地となったインドでは当時、徐々に独立の獲得が大きな目標となり、ラディカルな独立派の人物たちは当時の大英帝国にあらがうにはインド単体では勝算が低いと認識し、外部勢力の支援を模索し始めたと紹介。当初はドイツにその希望を託すもついえ、その後インド人民の独立に対する渇望は「日本の軍国主義による侵略的野心と絡むことになった」とした。
また、当時のインド独立主義者たちは日本の侵略的野心、インドの支援を行う根本的な狙いを理解していなかったわけではないものの、それよりも人びとの独立獲得に向けた勢いが強く、英国による残酷な統治を受ける中で多くのインド人が「白人植民主義への反撃」を掲げる日本に追従したと伝えた。
日本の敗戦によって独立の夢は再び潰えたものの、その2年後にインドはパキスタンの分離という形で独立を実現した。記事は「特別な歴史の過程と政治的な境遇により、インドの独立運動と日本の侵略戦争は多くの部分で重なり合った。言葉にするのが難しい関係が、日印両国に共通の歴史の記憶をもたらしているのだ」と解説した。
そして最後に「安倍氏の死去でモディ首相やインド全体が悲しんだことは、必ずしもすべて現実的な利益を鑑みてのものではない。そしてまた、インド全土が服喪したことは、日印両国が今後さらに結びつきを強めるであろうことの印なのである」と結んでいる。(翻訳・編集/川尻)
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