南京での日本の夏祭り風イベントがネットで炎上、開催見合わせに―中国メディア

Record China    2022年7月20日(水) 14時0分

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19日、中国のポータルサイト「網易」は、7月17日に開催予定だった日本の夏祭り風のイベントのポスターが中国のネット上で炎上していることを伝えた。

2022年7月19日、中国のポータルサイト「網易」は、17日に南京の新庄国際展覧中心で開催予定だった日本の夏祭りを模したイベントのポスターが、中国のネット上で炎上していると伝えた。

記事によると、南京のあるネットユーザーがSNSにアップしたポスターが中国ネットで物議を醸した。ポスターの内容は、南京で開催予定の日本の夏祭りを模したイベントの告知だった。同イベントの主催者は、日本のアニメ漫画関連の全国巡回イベントを運営していた。イベント期日が第2次世界大戦で日本が降伏した日付に近いこともあって、ポスターは多くのネットユーザーの注目を集め、「85年前に日本の侵略に遭った場所が、85年後には日本風のお祭りイベントを開催する場所になるなんて、先人たちへの冒瀆(ぼうとく)だ」「どの立場から見ても受け入れられない」などの反応があったという。

このポスターをアップした南京のネットユーザーは「私はアニメや漫画が好きだが、その前に私は南京人だ。かつて悲惨な目にあった同胞たちのことは忘れられない。金稼ぎに走る下品な魂を持った人たちは、歴史をとっくに忘れてしまったようだ」とSNSで自らの思いを発信した。また、別のネットユーザーも「私は歴史を忘れることはできない。『世の移り変わりに心が痛み、花を見ても涙が流れる』(漢詩『春望』の一節)のに比べ、『玉樹後庭花』の詩を吟じた亡国の君主のように、うららかな春のような景色の中でとっくに忘れてしまったのだろうか」とコメントした。

記事によると、オンラインでのイベント参加受付では、すでに3000人弱が参加表明のハートをクリックしている。イベントの運営側は最初、ネットユーザーの反応を無視していたが、通報もあって世論の圧力が高まり、オンラインでの参加募集を取り止めた。7月16日の時点で「悪天候が予想されるため、安全面を考慮しイベント開催を見合わせる」との告知が出され、チケット代も全て払い戻しになったという。

記事は最後に「平和な世界でイベントを開催するだけなのに、一方的に排斥するのはナンセンスではないかと疑問に思う人もいるだろうが、この件はわれわれ民族の尊厳にかかわる問題である。85年前の南京で失われた生命や先人たちの犠牲を思うと、南京で日本の伝統行事を開催することに同意はできないはずだ」「忘れても良い事と、一生忘れてはいけない事がある。人としての良識が問われているのだ」と論じた。(翻訳・編集/原邦之

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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