レギンス姿で現れた女性が、自分に向けられたカメラに憤りの表情を浮かべながら足早に立ち去る―。これは中国メディアの記者が22日夕方、バーエリアとして知られる北京市の三里屯で目にした光景だ。

記事によると、シャッターを切った6人は女性が歩くスピードをあげてもおかまいなしに、その近くまで寄って撮影したり、腰や脚にレンズを向けたりした。街中で通行人を撮影するこうした現象は四川省成都市の太古里、上海市の安福路などでも見られ、三里屯では取材当時、数十人がカメラを手に待機。「イケメンや美女」を見つけるとただちに撮影を始め、相手が明らかに拒否しているのに手を止めない人もいたという。

中国ではこのような写真や動画がSNS上で一定の人気を得ている他、通販サイトで販売されたり、「街で見つけた着こなし」を紹介することで商品の販売を伸ばそうとする人もいる。街中での撮影について、ある弁護士は「生活を記録する一つの方法であるため、合法的で適度な撮影は禁止されるべきではない」とした上で「法律、良識および撮影される側の許容限度を超えてはならず、撮影する前に相手の同意を得るか、撮影後に相手の意見を確認すべきだ」との見方を示したという。（翻訳・編集/野谷）