Record China 2022年8月6日(土) 11時0分
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4日、新民晩報は「日米両国が半導体における30年余りの恩怨を忘れ、手を組んで中国を扼殺しようとしている」とする文章を掲載した。
2022年8月4日、新民晩報は「日米両国が半導体における30年余りの恩怨を忘れ、手を組んで中国を扼殺しようとしている」とする文章を掲載した。以下はその概要。
今年5月に半導体協力強化の方針を打ち出したの続き、日米両国は7月29日の「日米経済政策協議委員会」の初会合で、次世代半導体の共同研究を進めて、早ければ2025年に日本国内で量産体制を構築する計画を打ち出した。
80年代後半から90年代前半の「日米半導体摩擦」により米国から圧力を受けた日本は半導体分野の競争力を失っていった。一方、米国は半導体の設計、開発で世界のリーダーの地位を保っているものの、半導体製造の世界シェアは90年の37%から12%にまで落ち込んでいる。しかも最先端のウエハー技術は台湾のTSMCや韓国のサムスン電子に掌握されている状況だ。
30年余りもの恩怨を経て日米両国がこの分野で同盟を結ぶことを形容する上で「永遠の敵はなく、ただ永遠の利益が有るだけだ」という言葉以上にぴったりなものはない。日本は半導体業界におけるかつての輝きを取り戻すことを望んで米国と手を組むわけだが、米国は新たな地政学的競争において半導体産業とそのサプライチェーンを中国に対抗するための武器にしようとしているのだ。しかしそれは、思い通りにはならないだろう。
まず、日米間の協力は米国主導で不平等なものであり、いわゆる「強靭な半導体サプライチェーンの構築」は完全に米国の定義、主導によるものだ。昨年9月、米商務省は半導体サプライチェーンの信用性、透明度向上を理由に、日本企業を含む世界の重要半導体企業に対して自発的に在庫、注文、販売や顧客に関するセンシティブな情報を提出するよう求めた。これは米国による、他国の経済主権、企業のプライバシーに対する公然たる侵犯にほかならない。
また、高度に政治化した集団は良好な半導体業界の生体環境を破壊する。米国は日本や韓国などの同盟国を抱き込んで中国に圧力をかけ、自国の半導体産業を新興させる算段だが、巨大な中国市場のシェアを失えば、半導体産業の研究資金投入は難しくなり、長期的な生存能力にも影響を及ぼすことになる。そして、日本の半導体業界にとって日米同盟の先にあるのは米国からの過酷な圧力と干渉だ。
市場のグローバル化において、世界の資本は必ずや米国による理性を失った対中輸出規制を回避しようとするだろう。それは半導体サプライチェーンにおける「脱米国化」をある程度進めることになる。これに対して米国政府は自国の半導体産業への干渉を続けると同時に、パートナーに協力的措置を講じるよう圧力をかけざるを得なくなる。グローバル市場を政治グループに分割すれば、必然的に半導体産業全体の投資効率低下が起こる。
ボストン・コンサルティングや半導体工業協会からは「非理性的な政策のもと、米国は半導体業界のリーダー的地位の喪失を免れない」との予測が出ている。そんな米国と同盟を結んだ日本の半導体業界が、望み通りに「神話」を復活させることなどできるのだろうか。(翻訳・編集/川尻)
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