Record China 2022年8月6日(土) 20時30分
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フィギュアスケートの羽生結弦選手は中国でも絶大な人気がある。2014年に上海で開催された競技大会で、直前の会場練習で中国人選手と衝突して負傷しても本番演技に臨んだことも感動を呼んだ。
日本のネットメディア「NEWSポストセブン」は5日付で、フィギュアスケートの羽生結弦選手が9月に行われる日中国交正常化50周年のイベントに参加する可能性があると報じた。すると中国では同日中に、「NEWSポストセブン」記事および羽生選手の状況を紹介する記事が発表された。ただし記事には、同イベント参加を喜ばないコメントも寄せられた。
中国のポータル/情報サイトの新浪網に掲載された記事は、羽生選手が日中国交正常化50周年のイベントに参加する見込みとして、仮に訪中して演技を披露すれば、億単位の中国人がテレビ観戦するとの「NEWSポストセブン」の報道内容を紹介した。
新浪網記事はさらに、羽生選手は7月19日に競技会などからの引退を発表した後も「自らに長期休暇を与えてはいない」と紹介。羽生選手は7月下旬にも、人のいない仙台市内のスケートリンクで明け方まで練習をしたと説明し、羽生選手が練習を続けている大きな理由として、日中国交正常化50周年のイベントで演技を披露するための準備とする見方を示した。記事は、羽生選手には中国でも絶大な人気があると紹介し、「国境を超越した存在」と評した。
中国では、日本選手でも国際的に卓越した成績を出した場合には、多くのファンが出現する場合もある。これまでの事例としては、2004年アテネ五輪と08年北京五輪の競泳で金メダルを獲得した北島康介選手がいる。また、卓球の福原愛選手も、国際大会での優勝にはいま一つ及ばなかったが、中国のスーパーリーグに加わって活躍し、中国語も巧みに操るなどで大きな人気を得た。
羽生選手の場合、世界トップの成績を繰り返し実現した点では「北島康介タイプ」の人気の獲得だが、それに加えて美麗な容姿や、周囲に対する繊細な思いやり、さらに2014年には上海で開催された競技大会の会場での練習時に中国人選手と衝突して負傷したが、顔面に巻いた包帯を鮮血で染めても本番競技に臨んだ精神力など、人格面や精神面でも高く評価されている。
羽生選手が日中国交正常化50周年のイベントに登場する見込みと報じた新浪網記事には、「かつては福原愛選手が日中友好を担った。今は羽生選手だけが頼り」とする、日中友好を肯定して羽生選手の貢献に期待する声のほかに「政治にはかかわるなよ」といったコメントも寄せられた。また、羽生選手の日中国交正常化50周年のイベント参加は確定事項ではないとして「メディアはこのような不確実な事情を報じるべきでない。確定してから論じるべきだ」と、報道姿勢を批判するコメントも寄せられた。(翻訳・編集/如月隼人)
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