三星堆でさまざまな動物を1つにした「猪鼻竜頭柱状器」を発掘―中国

人民網日本語版    2022年8月10日(水) 20時30分

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四川省広漢市の三星堆遺跡にある祭祀区8号坑内で4日、頭は竜で、鼻は豚のような形をした「猪鼻竜頭柱状器」が発掘された。

四川省広漢市の三星堆遺跡にある祭祀区8号坑内で4日、頭は竜で、鼻は豚のような形をした「猪鼻竜頭柱状器」が発掘された。少し前に成果として、耳が長く、角が1本生えた長い円柱のこの器物が発表され注目を集めたが、今回それが実際に発掘され、その様子をはっきりと確認することができるようになった。その「豚の鼻」の下には、歯のような形のものが並んでおり、この文化財をより特別なものにしている。これは、三星堆祭祀坑でたくさん発見されている「牙璋」と呼ばれる形状だ。華西都市報が伝えた。

8号坑の責任者を務める北京大学考古文博学院の趙昊(ジャオ・ハオ)准教授によると、「猪鼻竜形器」の長さは1.2メートル、高さ38センチ、頭の幅(両目の間)は20センチ、体の幅は12センチで、全体が4つの対称的な範(鋳型)の形式で作られており、頭部と体の部分にそれぞれ「範縫(鋳型のつなぎ目)」が確認された。器物全体は円柱状で、頭は竜で、豚のように広がった鼻が長く伸びている。頭の上には長い耳が1本あり、両目の間から角が1本伸びている。体にはうろこのような模様と羽毛状の柄がデザインされており、極めて独特ながら優雅さも感じさせる。

趙准教授は、「この器物は、古蜀の人々がさまざまな動物の要素を取れ入れて作った想像上の動物ではないか」とみている。

「猪鼻竜頭柱状器」の口には、歯のようなものが並んでおり、じっくり観察すると「牙璋」の形状であることは注目に値する。趙准教授は、「三星堆で出土した器物からは、同じような『牙璋』がいくつも見つかっている。最近出土した青銅小立人に同じような『牙璋』の装飾が施され、7号坑から出土した『竜形器』の頭の上にも『牙璋』があった」と説明する。

そして、「以前は、『牙璋』というのは使用スタイルの一種だと思われていたが、今考えるとそうではないのかもしれない。当時の人が何かに使っていたのかもしれないし、服の飾りの一種だったのかもしれない。また、装飾として他の器物に刻み込まれていたのかもしれず、どの可能性もある」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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