韓国で「漬物から中国のたばこの吸い殻が出てきた」とのニュースが連日、大きく取り上げられていることについて、中国紙・環球時報は22日付の記事で「暗に中国産食品は不衛生だとやゆしている」と不快感を示した。

韓国紙・朝鮮日報によると、京畿道に住むAさんが今月11日に店で購入した「エゴマの葉」の漬物を食べていたところ、かみ切れない異物があり、吐き出してみると吸い殻だった。Aさんによると、「DNYV」と印字された紙も見つかった。漬物は韓国内で製造されたものではなく、中国から輸入したものだという。

朝鮮日報は、「エゴマの葉」の漬物は原材料の選別から加工までに手間がかかることから、人件費の安い中国で洗浄、処理、漬け込みをした後、韓国に出荷されるケースが多いとし、「吸い殻は中国で混入した可能性が高い」と報じた。

同製品を中国から輸入した企業はAさんへの謝罪と補償を申し出たものの、Aさんは「家族の食卓にたばこの吸い殻が上ったという事実に怒っている。購入する際に中国産という表示は見られなかった。中国産だと知っていたら購入しなかった」とし、衛生部門に届け出た。

一方、環球時報は、韓国メディアが「中国で混入した」とほぼ断定して報じていることに怒りを示しており、「当初、報道された段階ではどのように混入したかははっきりしていなかったが、韓国メディアは集団で中国だと名指しした」と主張。Aさんのコメントについても「（韓国メディアが）激しい感情を込めて伝えた」と不満げだ。

環球時報はさらに「実はこうした事件は韓国で珍しいことではない」とし、「韓国では2017年から22年6月末の食品への異物混入件数は計2692件で、年間500件近くに上っている」と伝えている。（翻訳・編集/北田）