シャインマスカットが中国で「安物」に、高価値の中国オリジナルブランドが必要―中国メディア

Record China    2022年8月31日(水) 9時0分

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30日、経済日報は、中国でシャインマスカットが「廉価品化」したとし、中国の青果栽培業の問題点について解説する記事を掲載した。

2022年8月30日、経済日報は、中国でシャインマスカットが「廉価品化」したとし、中国の青果栽培業の問題点について解説する記事を掲載した。

記事は、中国でシャインマスカットがもてはやされ始めた16年の市場価格は500グラム当たり200元(約4000円)で、一獲千金を夢見た農家が続々と栽培に乗り出し、数年の間で栽培地域が全国に広がっていったと紹介。今でも最もよく売れるブドウ品種の一つである一方で、一部の農家が数量ばかりを重んじたために品質が玉石混交状態となったほか、価格も同10〜15(約200〜300)元にまで大幅に下落し、庶民的な果物へと変化したと伝えた。

その上で、中国は果物の栽培大国であり、栽培面積、生産量ともに世界一である一方で、生産体制の構造が非合理的であると指摘。ミカンやリンゴ、ブドウといった大口の果物の供給が過多となり売れ残りが大量発生する一方でサクランボ、パッションフルーツ、ドラゴンフルーツなどの品種が少ないとしたほか、機械化が進んでおらず農家の負担が非常に大きい、栽培環境が悪く災害に弱いなどの問題もあると紹介した。

また、中国国内で開発された品種が占める割合も低く、リンゴ、ブドウなどの大口品種は海外から導入したものがメインとなっており、その背景には食糧に比べて果物の研究投資が不足していることがあると説明。ブドウでは市場でおなじみの巨峰、シャインマスカットがいずれも日本からやってきたものであり、中国国内でもこの10年で100余りの新品種が開発されているにもかかわらず人気がなく、栽培面積が広がらないと指摘している。

記事は「わが国の青果栽培業は、高級ブランドを作り出す力を持っている」とし、業界が消費者の基本的なニーズを満たしつつ、優良品種の開発、栽培の標準化と生産体系の整備、コールドチェーンの整備、マーケティングなどのアクションによって、高い価値を持つ中国オリジナルの果物ブランドを生み出していく必要があるとの認識を示した。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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