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稲盛和夫氏に感銘を受けたエピソード―華字メディア編集長

Record China    2022年9月1日(木) 11時0分

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華字メディア・日本華僑報は31日、「忘れ難い稲盛和夫の自省の精神」とする記事を掲載した。著者は蒋豊編集長。

華字メディア・日本華僑報は31日、「忘れ難い稲盛和夫の自省の精神」とする記事を掲載した。著者は同メディアの蒋豊(ジアン・フォン)編集長。

24日、京セラやKDDI株式会社の創業者である稲盛和夫氏が京都市内の自宅で死去した。90歳だった。

蒋氏は、「稲盛和夫氏が亡くなったことで、思い出すことがある」とし、2016年9月に中国の東方出版社と日本新華僑通信社が合同で「東方出版社日本支社」を設立した際の出来事について述べた。蒋氏によると、それを知った当時84歳の稲盛氏は、「東京で行われる出版社の創立記念式典に参加しなければ」と言った。稲盛氏の周囲の多くの人は「あなたは高齢で外出するのに不便だから行かないほうがいい。人民出版社の黄書元(ホアン・シューユエン)社長と東方出版社の許剣秋(シュー・ジエンチウ)編集長が率いる訪日代表団を京都に招待した。あなたは彼らと面会すればいい」と説得した。しかし稲盛氏は「中国の東方出版社は中国で私の本を最も多く出している出版社で、(そんな東方出版社の方々が)日本に来てくれた。彼らは尊いお客さんだから、私は当然東京に行って彼らに会うべきだ。彼らが日本に来て事業をするというなら、私は彼らを応援すべきなんだ。私は東京に行って彼らに会うだけでなく、京都に招待してもう一度会おう」と語ったという。

こうして、稲盛氏は京都から東京に行き、東方出版社の日本支社設立記念式典に参加し、その場で黄氏と許氏に代表団を京都に向かわせるよう呼び掛けた。

蒋氏は、「このことから感じたのは、稲盛氏が世界500大企業のうちの2社の創業者として、少しも気取らないだけでなく、親しみやすく、そして何よりも恩を知って報いる人だということだ。稲盛氏は中国の東方出版社が自分の本を大量に出版することを当然のこととは思っていなかった。むしろ恩があると考え、自分の人生や経営理念を伝えてくれたことに感謝していた。だから、恩を知りそれに報いるため、中国の出版社を京都の自分の会社に招き入れたのだ。このような中国出版界に対する『恩を知り、それに報いようとする』精神に、私は強い感銘を受けた」と述べた。

当時、黄社長と許氏に同行して京都に行った蒋氏は、接待役から稲盛氏の自省の精神を表すエピソードを聞いた。接待役は、「稲盛氏は非常に自分に厳しい。毎晩顔を洗う時、長い時間鏡に向かい合う。そして鏡の中の自分に向かって、『今日も何か間違いを犯したのか?』と自問する」そして、「自分の過ちを確認すると、鏡に向かって自分を何回もビンタをする。それから、『こんな過ちを何度も反省してきたのに、どうしてまた犯してしまったのか。お前は罰せられるべきではないのか。もっと反省すべきではないのか?』と自分に問いかける」と蒋氏に伝えた。

また、稲盛氏は蒋氏らに対し、「私の一番好きな言葉は、中国の孔子が『論語』の中で語っている『一日三省吾身(1日に3回我が身を省みる)』だ。人は毎日自分を反省してこそ進歩するのだ」と話したという。

蒋氏は最後に、「稲盛氏は中日友好のために多くの重大な貢献をした。多くのメディアが報道しているのでここでは詳しく述べないが、稲盛氏が日本の著名な実業家として持っていた自省と自責の精神に、また一つ強い印象を受けた」と締めた。(翻訳・編集/刀禰)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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