韓国の「フライドチキン経済」が終わりを迎えようとしている―中国メディア

Record Korea    2022年9月16日(金) 1時10分

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14日、新浪財経に、韓国で一世を風靡した「フライドチキン経済」が終焉を迎えようとしているとする文章が掲載された。

2022年9月14日、中国メディアの新浪財経に、韓国で一世を風靡(ふうび)した「フライドチキン経済」が終焉(しゅうえん)を迎えようとしているとする文章が掲載された。以下はその概要。

フライドチキンは韓国人のソウルフードと呼ばれ、かけがえのない地位を築いた。過去10年、韓国では毎年平均9.5%のペースでフライドチキン店が増え、1平方キロ当たりに約13軒が存在するまでになった。しかし、競争の激化に伴い、2018年には8400軒のフライドチキン店が閉店した。

また、最近ではフライドチキン価格が高騰し、1羽分の価格が3万ウォン(約3100円)にまでなった。これには韓国市民から「高物価の時代とはいえあまりにも高すぎる」との不満が噴出、ネット上ではフライドチキン不買運動まで起こった。韓国のフライドチキンバブルは成長も速かったが、崩壊するのも速かった。

そもそも韓国ではフライドチキンは人気フードではなかった。1990年代のアジア金融危機発生時に、レイオフされた中高年者が続々とフライドチキン店をオープンさせたことでブームが始まった。物価の高い韓国社会ではたくさん肉を食べようとすれば高額出費を覚悟しなければならないが、鶏肉は比較的安価であったため、フライドチキンはサラリーマン層を中心として大いに愛され、社会に深く浸透していった。

そして、就職難の世相も相まってますます多くの人がフライドチキン業界に参入するようになり、競争が激化し、悪循環を招き、多くの店の経営が苦しくなった。どの店もフライドチキンばかりを売り、なおかつ味に工夫がなかったため、著しい同質化が発生した。また、揚げ物であるがゆえに食べ飽きるのも早く、フライドチキン産業が下り坂を転がるのに長い時間はかからなかった。さらに、フランチャイズ費用や材料費の高騰も重なって粗利率が下がり、価格を引き上げざるを得なくなった。

フライドチキンは中国でもブームとなり、中国での韓国料理人気に大きく貢献した。しかし今、中国の消費者たちはフライドチキンに飽きたばかりでなく、韓国料理全体を見捨てつつある。韓国料理店はどんどん数が減っていき、新型コロナが追い打ちをかけた。2020年のコロナ前には100店舗近くの韓国料理店があった広東省広州市白雲区の遠景路では、今では30店舗程度にまで減ってしまっている。

人気が落ちようが、高すぎると不買運動が起ころうが、今の韓国では依然として数万人のフライドチキン店店主が「いつかもうかる日」を夢見てひたすら鶏肉を揚げている。しかしその期待とは裏腹に、韓国では中国からやってきたマーラータンや黒糖ミルクティーが新たな人気グルメになっている。フライドチキンが韓国国民食の地位をあとどれだけ保たれるのか、それはもはや時間の問題だ。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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