エネルギー不足に動揺、中国が石炭生産を増加―仏メディア

Record China    2022年9月20日(火) 7時50分

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仏RFIの中国語版サイトは18日、中国が今夏の酷暑やエネルギー不足、石油価格上昇に直面して石炭生産を増加したことに対し、気候変動との闘いを妨げる可能性があるという懸念が高まっていると報じた。

仏RFIの中国語版サイトは18日、中国が今夏の酷暑やエネルギー不足、石油価格上昇に直面して石炭生産を増加したことに対し、気候変動との闘いを妨げる可能性があるという懸念が高まっていると報じた。

RFIが仏AFPの報道として伝えたところによると、中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は、二酸化炭素排出量を2030年までに減少に転じさせ、2060年までに二酸化炭素排出量と除去量を差し引きゼロにするカーボンニュートラルを目指すという約束の一部として、2026年から石炭の使用量を減らし始めることを約束した。

気候変動分析サイト「カーボン・ブリーフ」が9月初めに発表した報告書によると、世界最大の温室効果ガス排出国である中国の二酸化炭素排出量は4四半期連続で減少しているが、中国当局は経済を活性化するために石炭生産の増加に依存しており、気候変動との闘いを妨げる可能性があるという懸念が高まっている。

昨年秋のエネルギー不足に動揺した中国当局は、石炭生産者に対し、今年の採掘能力を国の石炭生産の1カ月分に相当する3億トン増強するよう命じた。

環境保護団体グリーンピースによると、中国で今年第1四半期に承認された石炭火力発電所は8.63ギガワットと、2021年通年の約半分に上っている。

中国はここ数週間、記録的猛暑のために増加した空調需要と縮小した水力発電ダムを補うために、より多くの石炭を燃やし、採掘した。

李克強(リー・カーチアン)首相は6月、「石炭生産能力を可能な限り増強し、長期的な石炭供給を確保する」と呼びかけた。

各国の気候対策を追跡している「クライメート・アクション・トラッカー」によると、中国が設定した「最も厳格な」気候目標によっても、世界の気温は今世紀末までに摂氏3~4度上昇することになり、世界の気温上昇を摂氏1.5度に抑えるというパリ協定の目標と一致していない。

中国はその目標を達成するために、できるだけ2030年よりも前に排出量を削減し、石炭やその他の化石燃料の消費を現在の計画よりもはるかに速い速度で削減しなければならない。

中国政府が石炭を手放すことに消極的な理由の一つは、電力網が非効率的で、余剰エネルギーが地域を越えて輸送されるのを認めていないことにある。

カーボン・ブリーフの報告書によると、石炭と天然ガスは一種の直接的なエネルギーで、「地方自治体が電力不足を回避する唯一の方法」だ。(翻訳・編集/柳川)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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