2022年9月22日、韓国・ニューシスなどは「国民の半数以上が韓国の核武装に賛成している」と伝えた。

記事によると、ソウル大学統一平和研究院がこのほど全国の満19歳以上の男女1200人を対象に実施した南北統一意識調査の結果を公表した。その結果、韓国の核武装に賛成した回答者は55．5％だった。昨年より10ポイント上昇しており、関連調査が始まって以来の高い数値を記録したという。

核武装については、2013～17年は反対意見のほうが多く、18～19年は賛成意見が極めて少なくなった。その後、賛成意見が再び増え始めたという。

同研究院は、核武装賛成意見に最も大きな影響を与えているのは「年齢」と「北朝鮮は核を放棄しないという悲観的な認識」だと分析している。「北朝鮮の核放棄は不可能だ」との回答は92．5％で、07年の関連調査開始以来の高い数値だという。「北朝鮮が武力挑発してくる可能性がある」との回答も60．9％で、昨年の56．3％から大幅に増えている。

南北統一が「非常に必要だ」「やや必要だ」など、「必要」だとする回答は46．0％にとどまっており、これは調査開始以来、21年（44．6％）に次いで2番目に低い数値となっている。特に20代の回答を見ると、「必要」は27．8％にとどまり、「あまり必要ない」「全く必要ない」など否定的な回答が39．6％に達する。反対に、「南北統一は不可能だ」との回答は31．6％で、調査開始以来の最高値を記録した。統一の可能性に対する否定的な反応は、年齢が低いほど強いという。

「どの国を最も近しく感じるか」との質問には、80．6％が米国を挙げており、北朝鮮9．7％、日本5．1％、中国3．9％、ロシア0．5％と続く。「朝鮮半島の平和を最も脅かす国は」との質問には44％が中国を挙げ、北朝鮮36．9％、ロシア8．5％、日本7．3％などとなっている。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「核武装なんて現実的に不可能だと思う」という声も上がっているものの、多くのコメントは「核武装は全国民の望み」「今の社会情勢を考えたら、絶対的に核武装は必要だ」「北朝鮮、中国、日本の相手をするには、核武装は必然だろう」「北朝鮮、中国、ロシア。朝鮮半島の頭の上の３カ国が核武装してるのに、韓国はいまだに核武装すべきか否かで迷っているのか。民族の生存が懸かっているのだから、核武装に着手すべき」「韓国と米国の共同で核兵器を開発すべき」「北東アジアで韓国だけ新たに核武装することは不可能だ。日本と外交的に手を結び、米国も引き入れる形にいくのがいいと思う」「核には核を。南北がともに核武装すれば朝鮮半島に永久の平和がもたらされる」など、賛成意見となっている。

また、「北朝鮮にとって核は命綱で発言を裏打ちする力なのに、放棄するわけがない」「住民がみんな死んでも金正恩（キム・ジョンウン）は核を放棄しないだろう」など、「北は決して核を放棄しない。だから韓国も核武装すべきだ」という意見も多く見られた。（翻訳・編集/麻江）