韓国最高裁、“米軍基地村慰安婦”の国家賠償責任認める=ネットには不満の声「国は保険会社?」

Record Korea    2022年9月30日(金) 16時0分

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29日、韓国・ソウル新聞によると、1950年代から駐韓米軍基地周辺で売春に従事した女性らに対する賠償を国に命じる大法院の判決が出た。資料写真。

2022年9月29日、韓国・ソウル新聞によると、1950年代から駐韓米軍基地周辺で売春に従事した女性らに対する賠償を国に命じる大法院(最高裁に相当)の判決が出た。

記事によると、韓国大法院は同日、イさんらが韓国政府を相手取り起こした損害賠償請求訴訟で、政府に対し原告に各300万~700万ウォン(約30万3000円~70万7000円)を支払うよう命じた二審判決を確定した。

イさんら120人は「政府が基地村を造成・管理し、性売買を助長した」と主張し、これによる身体的・精神的損害に対して1人当たり1000万ウォンの慰謝料を支払うよう求めて14年10月に国を相手取り訴訟を起こした。

一審は、原告のうち性病にかかり隔離収容された57人に対してのみ国の賠償責任を認め、1人当たり500万ウォンを支払うよう命じる判決を下した。記事は「基地村を設置し環境改善政策を施行したことは違法な行為とはいえず、個人の売春への従事を強要または促進する目的ではなかったと判断した」と説明している。

しかし二審は、国に売春を仲介したり幇助(ほうじょ)したりした責任があると判断し、原告117人のうち43人に各300万ウォン、74人に各700万ウォンを支払うよう命じ、一審より賠償範囲を拡大させた。裁判所は「政府は基地村内の性売買を放置・黙認しただけでなく、積極的に助長・正当化した」とし、「イさんらの性的自己決定権、さらに性により表象される彼女らの人格自体を国の目的を達成するための手段として利用した」と指摘した。

性病に感染した女性を隔離収容した部分についても「医師の診断なく強制的に隔離収容し、抗生剤を投薬した行為は違法だ」として一審より責任を広く認めた。ただ、隔離収容が立証されないケースについては国の責任を認めなかった。

二審の判決は双方が不服として上告。最高裁の審理中に原告は22人が訴えを取り下げ95人となった。

大法院は「政府の基地村の造成・管理・運営行為および性売買の正当化・助長行為は違法である上、人権尊重義務など当然守るべき準則と規範に違反している」として上告を棄却したという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは「なぜ?誰も基地村に行くことを強要していないのに」「自分で職業を選んだんでしょ」「自発的に行ったことに賠償金を支払う意味が分からない」「介入すれば生存権を保障せよと騒ぎ、放っておけば幇助したから補償せよと騒ぐ」「むしろ罰金を科してもおかしくないくらいだ」「最近は裁判所もお笑い芸人が兼業しているのか?」「裁判官もAIに代えるべきだ」「セウォル号事件以降、国民は国を保険会社と勘違いしている」など、判決に不満を示す声が多数寄せられている。(翻訳・編集/堂本

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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