台湾は南米で外交関係を維持する最後の国・パラグアイを失うことになるのか―独メディア

Record China    2022年10月6日(木) 5時0分

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独ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは4日、「台湾は、南米で外交関係を維持する最後の国であるパラグアイを失うことになるのか」とする記事を掲載した。写真は台湾総統府。

独ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは4日、「台湾は、南米で外交関係を維持する最後の国であるパラグアイを失うことになるのか」とする記事を掲載した。

記事によると、パラグアイのベニテス大統領は、国交樹立を迫る中国の「強い」圧力を受けており、これに抗するには台湾から10億ドル(約1442億円)の投資が必要だと表明したと、英紙フィナンシャル・タイムズが報じた。

フィナンシャル・タイムズによると、ベニテス氏は訪問先の米国で、「台湾は外交関係のない国へ計60億ドル以上を投資している。そのうちの10億ドルをパラグアイに向けてほしい」と訴え、「そうすれば戦略的提携が重要だと(国民に)証明できる」と語った。

また「食肉価格が下落する中、パラグアイの農業生産者は、中国市場へのアクセスを政府に求めている」とも述べた。

ベニテス氏のこの発言は、台湾がパラグアイとの外交関係を失う可能性があるという懸念を引き起こしている。

2016年以降、中南米の4カ国が台湾と断交し、中国と国交を樹立した。台湾が外交関係を有する国は14カ国となっている。

フィナンシャル・タイムズの報道を受け、パラグアイ外務省は「大統領はフィナンシャル・タイムズのインタビューで台湾との関係を調整することについて言及しておらず、ましてやある程度の条件をつけることについて言及していない」とし、台湾外交部も、この問題は双方の当局者によって解決済みで、双方の関係に「交換条件は存在しない」とした。

しかし、チリの政治学者、フランシスコ・ウルディネス氏は、ドイチェ・ヴェレの取材に対し、「パラグアイ大統領の発言は、パラグアイが他の選択肢を検討していることを示している可能性がある。パラグアイはアンビバレンス(両価性)を示そうとしており、台湾との関係を維持することに100%コミットしていないことを示したいと考えている」との見方を示し、「パラグアイの農業経営者らは政府に外交上の転換を求めるロビー活動を開始している。その理由は非常に明白で、比較優位と、製品を販売するためのより大きな市場を持つことでどれだけ多くの利益を得られるかに関係している」と付け加えた。(翻訳・編集/柳川)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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