2022年10月7日、韓国・ニューシスは「人気グループBTS（防弾少年団）の兵役をめぐり、国会で開かれた国防委員会の国政監査で与野党が攻防を繰り広げた」と伝えた。

最大野党「共に民主党」は、李基植（イ・ギシク）兵務庁長に対し、BTSの国威宣揚を理由に兵役特例の適用を求めた。一方、与党「国民の力」は兵務庁が具体的な資料を土台に慎重に判断するよう求めたという。

「共に民主党」側は、「BTSが解散すれば国家的損失だ」「BTSは世界に影響を与え、国防の義務を果たすこと以上に多くのものを韓国にもたらしている」「国家的次元で問題を見るべきだ」と主張。「BTSを国の宝だと考え活用すべきだと、国民の60％が考えている。それを無視してBTSを軍隊に送り解散させたいのかという声があることを忘れてはならない」とも述べている。

一方、「国民の力」側は、兵役特例に対する公正性、公平性の問題を指摘し、「BTSの経済効果や国威宣揚を優先するか、BTSに兵役義務を遂行するために韓国社会の公正性と公平性を取るか。実益が大きいのはどちらか、兵務庁が説得力ある意見を出すべきだ」と主張している。「BTSメンバーの兵役特例は憲法精神に反する」「国威宣揚の基準が明確ではなく、BTSが入隊すればむしろ韓国の地位が上がる」などの声が上がったという。兵役特例の全般的な廃止を求める議員もいた。

李基植兵務庁長は、「兵役対象者が減少している状況で、兵役義務の履行で最も重要なのは公平性と公正性だ」とし、「BTSも軍服務をすることが望ましい」との立場を示している。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「軍隊には行くべき」「国民の義務は誰にも平等であるべきだ」「軍隊に行かないのなら、海外で稼いだ金を全部国に差し出すのか？」「ちょっとくらい稼いだからって国民の義務がフリーパスになるなんてありえない。韓国は戦時国家だぞ」「何が国家的損失だ。結局、メンバーが富と名誉を得るだけじゃないか」「数百万人の20代の青年たちが一番いい時期を軍隊に捧げる人生の空白期間は損失じゃないと言うのか？」「たくさん稼ぐなら軍隊に行かなくてもいい。お金もバックもないなら軍隊に行けってこと？」など、「国民の義務である兵役を免除すべきではない」という声が多く寄せられている。（翻訳・編集/麻江）