Record Korea 2022年10月12日(水) 6時0分
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中国・新華社系の環球雑誌は11日、「韓国の半導体産業は耐えきれなくなっているのか」とする文章を掲載した。
中国・新華社系の環球雑誌は11日、「韓国の半導体産業は耐えきれなくなっているのか」とする文章を掲載した。著者は山東大学国際問題研究院の楊延龍(ヤン・イエンロン)研究員。
楊氏は「ここ数年、新型コロナウイルスやウクライナ危機、米中対立、国際的な金利引き上げ、エネルギー価格の高止まりなどにより、世界経済の不安定要素が増え、産業チェーンは再調整を迫られている」と指摘。「特に、グローバル分業、グローバル投資、グローバル市場に大きく依存する半導体産業は深刻な調整段階にあり、需給バランスの不均衡、原材料費の上昇圧力などに直面している。半導体産業の状況は世界経済のバロメーターと見ることができ、多くの関連産業にも影響を与える」とした。
その上で、「韓国はすでにプレッシャーを感じている」とし、韓国・東亜日報の記事を引用。「インフレや経済停滞への不安などが絡み合い、パソコンやスマートフォン、自動車などの販売台数が減少し始めている。統計によると、関連製品の輸出が今年に入って大幅に減少している。こうした動きは、2020年初めの新型コロナ流行初期の物流危機の時の状況に似ている」としたほか、「韓国の輸出は長年、国際市場に大きく依存しており、その貿易データは国際的な経済活動を測る重要な指標でもある。韓国の半導体輸出状況の悪化は、世界の半導体需要が圧迫されていることを示している」と述べた。
楊氏は「韓国の半導体産業には発展の限界があり、産業構造上、対外依存から抜け出すことができない」と指摘。「韓国の半導体生産額が経済全体に占める割合は大きいが、人材、技術、素材、部品、設備などの産業基盤分野は極めて脆弱だ」とし、「19年に勃発した日韓の貿易摩擦では、韓国の構造的な問題を露呈した。韓国企業のうち、電子・化学系企業の6割以上が日本の技術と原材料に大きく依存しており、業種も多岐にわたる。韓国政府はここ数年、日本への依存を減らすために支援を拡大してきたが、今もその状況を転換するのは困難である」と論じた。
続いて、「半導体技術の進歩については、半導体回路の集積密度は1年半~2年で2倍になるという『ムーアの法則』が存在するが、加工技術とプロセスに対する要求が厳しくなるにつれ、シリコンウエハーの加工にも限界が見られるようになり、この『ムーアの法則』が成り立たなくなりつつある」とし、「蓄積技術の元での競争が苛烈さを増すことは必至であり、グローバルな分業や投資、販売への依存度が極めて高い韓国の半導体産業にとっては、これも大きなマイナス要因となる」とした。
さらに、「韓国の半導体産業は世界的な貿易環境の悪化、市場飽和度の高まり、新市場開発の停滞などの課題にも直面している」とし、「各種の国際情勢により不確実性が増す中、米国が独自の覇権的優位性に基づき核心技術をコントロールすることで産業内の競争を著しく激化させ、半導体技術の研究開発と自由な移動を遅らせ、産業チェーン再構築と分化を招いた」と主張。「国際的な貿易環境が悪化する中、韓国は製造コストの上昇、利益率の低下、輸出市場の悪化、貿易赤字などの問題を避けられずにいる」と述べた。
楊氏は「韓国政府もさまざまな面で難題を解消しようとしている」とし、今年7月、税制優遇措置の拡大や工場容積率の引き上げ、専門人材の育成などを盛り込んだ「半導体超強大国達成戦略」を打ち出し、26年までに半導体産業に340兆ウォン規模の投資を行う方針を示したことなどにも触れている。(翻訳・編集/北田)
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