Record China 2022年10月13日(木) 11時0分
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米国企業のデローログループによれば、2022年1-6月期において、通信機器の売上高が世界で最も多かったっ企業は中国企業のファーウェイだった。市場全体の伸びは鈍化傾向を見せている。
インターネットや電気通信業界の戦略分析を手掛ける米国企業のデローログループ(以下、デローロ)がこのほど発表したリポートによれば、2022年上半期(1-6月)において、通信機器の売上高が世界で最も多かった企業は中国企業の華為技術(ファーウェイ)だった。ただし全世界における市場の伸びは鈍化する傾向を見せている。
デローロのリポートによれば、2021年から2022年上半期の電気通信業界において、上位企業のシェアは安定しており、上位7社が市場全体の約80%を占める構図に変化はなかった。うちファーウェイは20%台後半のシェアを維持し、いずれも15%程度だった2位のノキアと3位のエリクソンに大きく差をつけて、世界1位を維持した。
ファーウェイが大差をつけて1位を維持した最大の要因は中国国内での圧倒的な強さで、2022年上半期における中国国内市場のシェアはファーウェイが58%、中興通訊(ZTE)が32%で、この2社だけでシェアの約9割を占めた。ファーウェイの同じ期間における中国以外での市場シェアは18%だった。
通信機器の世界市場全体における売上高は、2021年通年では前年比7%増、22年上半期は前年同期比3%増と、成長は鈍化した。
2022年に成長率が鈍化した原因は、先進国市場で5G関連の伸びが鈍化したことや、部品不足、ドル高、ロシアからの事業撤退、日本やインドで無線関連の動きが鈍化したことという。デローロは2022年の成長減速を予想していたが、同年第2四半期(4-6月期)の減速は想像以上だった。同期においてブロードバンド機器への需要は急増したが、RAN、光伝送、ルーター関連の低迷をやや挽回できた程度だったという。
地域別の伸び率では、北米は前年同期比で2けた台の伸び、中国は1けた台後半の伸びだった。アジア太平洋地域の市場は、厳しさを増した。欧州市場では2020年から21年にかけては順調な成長が続いていたが、ドル高とロシアからの事業撤退の影響で22年第2四半期にはマイナス成長に転じた。
通信機器市場を取り巻く環境としては、金融市場の低迷や、急速なインフレ新興やエネルギー価格の上昇への懸念がある。しかしデローロのアナリストチームは、リスクは広範囲に存在するが危険度は低減しているとして、予測について大規模な下方修正はせずに、2022年通年では4%の伸びによって5年連続の成長を達成すると予測した。
多くの事業者は設備投資計画を修正していないという。ただし、過去数カ月の他の主要通貨に対するドル高を反映して、ドル建てでは設備投資の予測が下方修正されたという。(翻訳・編集/如月隼人)
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