Q:中国の卓球はなぜ強いのか A:勝つ方法をすぐには教えないから

Record China    2022年10月15日(土) 19時30分

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中国の卓球はなぜ強いのか。インド人卓球選手のサシヤン・グナナセカランさんは、低年齢層の段階では実戦で勝つための戦術を教えずに基礎部分をじっくりと鍛える選手育成法を強調した。写真は中国の卓球チーム。

中国は卓球王国として知られる。五輪大会の成績を見てみよう。卓球が夏季五輪大会の競技に初めて採用されたのは1988年だった。それ以来、2021年に開催された東京大会までに金メダルを授与された選手あるいはチームの数は37だ。うち中国の選手あるいはチームが32を占める。「ほぼ中国の独占状態」と言ってよいだろう。

中国メディアの参考消息は15日、インドメディアを引用して、中国卓球の強さを分析する記事を発表した。記事はまず、中国は長い時間をかけて卓球選手育成のための健全なシステムを構築したと指摘。たとえば中国には多くの体育学校があり、卓球に特化した世界最高峰とされる中国卓球学院も存在する。同学院は2009年に設立され、国家体育総局と上海市政府が共同で運営している。中国では選手が良質なコーチを受けるインフラが整った。

インドの卓球名選手として知られるサシヤン・グナナセカランさんは取材に対して、中国では選手の育成方法が違うと説明した。低年齢層の選手には「勝つ技」を伝授することをあまりせず、基本的な技術を身につけるトレーニングを極めて重視しているという。

グナナセカランさんによると、中国では、順を追って選手を育てることが徹底されている。グナナセカランさんは低年齢層の時期には、中国人選手を何度も破った。というのは、低年齢層の中国人選手はかつ戦術をまだ身につけていないからだ。一方のグナナセカランさんは、その年齢から「勝ち方」を中心に教えられた。

インドの場合、低年齢の時期から勝ち続けていないと、競技を続けられなくなってしまう可能性が高い。中国ではそうでなく、選手に「より長い道」をたどらせるという。中国の場合、低年齢層の選手を「国際試合モード」にすることは望まれていない。選手が試合のための実践的な技術の詳細や戦術を教えられるのは、16歳になってからだ。グナナセカランさんは「彼らはそして野獣になる。中国人選手にはほとんど勝てなくなる。世界が彼らを恐れることになる」と述べた。

中国では、個別の選手向けに厳しいトレーニング方法が作成される。重点が置かれるのは「筋肉の記憶」を確立することだ。選手たちは1球1球を完璧に打ち返せるようになるまで、長く厳しいトレーニングを積む。選手らは心と体のトレーニングを受け、毎日8時間ずつ練習せねばならない。中国人選手は子供の頃から高いレベルの訓練を受ける。そのことによって、成長してからのさらに厳しい訓練に適応できるようになる。

インド卓球チームのヘッドコーチは「中国は卓球に関して多くの研究を行ってきた。彼らは非常に体系的なアプローチを取っている。中国の卓球インフラ全体は、より高いレベルにある。彼らは長年この分野で努力してきた。そのことにより初めて、彼らは成果を挙げられるようになった」と語ったという。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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