下がりっぱなしの「円」、日本は危機だらけに?―華字メディア

Record China    2022年10月21日(金) 8時0分

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19日、日本華僑報網は、「日本円の続落で日本は危機だらけになったのか?」とする文章を掲載した。

2022年10月19日、華字メディアの日本華僑報網は、「日本円の続落で日本は危機だらけになったのか?」とする文章を掲載した。以下はその概要。

日本の8月の国際経常収支はわずか589億円の黒字にとどまり、統計を取り始めてからの最低記録を更新した。また、8月の貿易収支は2兆8000億円の赤字で、こちらも同じく最大の赤字額を記録した。

多くの人が日本の経済指標の悪化について、政府が基本的に対策を講じないまま急速に進んでいる円安に原因を求めている。しかし、これらの指標は季節的な状況を加味した調整後の数値である。大幅な円安がなければ、日本は数か月連続で貿易赤字が発生していたのである。事実上、日本は債権国から債務国へと徐々に成り下がりつつあるのだ。

通常、円安は日本の輸入企業にとっては痛手となる一方で、輸出企業にとってはメリットとなる。ところが今回の急速な円安は、輸出企業にも苦境をもたらしている。

まず、円のレートが頻繁かつ大きく変動することで、日本の輸出型企業は為替レートを固定することが難しく、予算取りや各種の段取りがうまくできず経営リスクが著しく上昇する。自国通貨の下落が自国の輸出産業を活性化して経済全体を動かすというのは、レートの動きが緩やかで予測や対応が容易であるという前提があってこそなのだ。

次に、新型コロナやウクライナ情勢の影響により原料の輸入コストが大きく上昇し、円安による収入増では相殺しきれなくなっている。すなわち「高く仕入れて、安く売る」状態に陥っており、実際の収益が減ってしまっているのである。

日本の経済学界では、円安が日本経済全体にとってメリットと考えられてきた。しかしそれはあくまで全体の状況であって、細かく見てみれば大手の輸出型企業は潤い、一般市民は生活コストが増えるというように、受益者と損を被る者とがはっきり分かれる。この事実は、「アベノミクス」を長年実施したことで改めて証明された。

日本が相応の措置を取らず、円安が長引いて受益者と損を被る者との収入格差がさらに拡大すれば、越えようのない貧富間の溝が生まれ、社会の分裂、国家の動揺、そして抜け出すことが難しい悪循環を招くことになる。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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