日本の2ナノ半導体量産計画に3つの疑問―中国メディア

Record China    2022年11月16日(水) 7時0分

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中国メディアの快科技は14日、「日本の2ナノ半導体研究開発・量産に疑問」とする記事を掲載した。写真出典:Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd.

中国メディアの快科技は14日、「日本の2ナノ半導体研究開発・量産に疑問」とする記事を掲載した。

記事は、かつて半導体のトップランナーだった日本でこのほど、トヨタ自動車、ソニー、NTT、ソフトバンク、NEC、キオクシア、デンソー、三菱UFJ銀行の8社が共同で先端半導体の量産を目指す新会社「Rapidus(ラピダス)」を設立し、それぞれ10億円程度を出資すると伝えた。

そして、計画によると同社は2020年代後半に生産ラインを立ち上げ、30年ごろには他のチップメーカーへのファウンドリサービスを開始すると説明。「日本は最終的にTSMCなどの半導体メーカーへの依存から脱却し、先進的なプロセスの研究開発と生産を自ら掌握する計画だ」とした。

一方で、「日本の2ナノ(2nm)開発計画はこれまでずっと議論が続いており、成功には少なくとも三つの大きな問題を解決しなければならない」と指摘した。

まず、技術面について「2ナノ以下の生産にはGAA(Gate All Around)トランジスタが必要になるが、日本には(前の世代の技術)FinFETの生産能力すらない。この問題について米IBMと提携するとの計画だが、IBM側は今のところ反応を示していない」とした。

次に、開発費の問題に言及し、「日本政府が現在、2ナノ開発プロジェクトに投入するとしている資金は700億円、人民元で35億元程度だ。多いように見えるかもしれないが、この額はサムスンやTSMCの1カ月の開発費にも満たない。TSMCは今年投資を減らしたがそれでも年間360億ドル(約5兆500億円)。ほとんどが設備、材料購入費だが、研究開発費も日本のそれを十分に上回っている」とした。

さらに、「もっと致命的な問題がある」とし、「開発した後、誰に使ってもらうのか。TSMCの2ナノの主要顧客はアップルであり、まさにアップルのような顧客しかこれほどの需要と資金を有していない。日本は作ったところでどのようにそれを買ってもらい、投資を回収するのだろうか」と疑問を呈した。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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