Record China 2022年11月8日(火) 11時0分
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6日、ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、iPhoneの世界最大生産拠点であるフォックスコン鄭州工業パークのロックダウンが、「ゼロコロナ」政策を続ける中国製造業のリスクを象徴していると報じた。
2022年11月6日、ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、iPhoneの世界最大生産拠点であるフォックスコン(富士康)鄭州工業パークのロックダウンが、「ゼロコロナ」政策を続ける中国製造業のリスクを象徴していると報じた。
記事は、中国が世界で最後まで「ゼロコロナ」政策を続ける主要国となっており、速やかなロックダウンや大規模なPCR検査と長期的な隔離によって新たな感染を防ぐ体制を維持しているとする一方で「ウイルスの変種により、この政策が試練に直面している」とした。
そして、フォックスコンの鄭州工業パークでは先日より新型コロナ感染者が激増し、会社が工場を封鎖する措置を取ったところ、ネット上にはパニックになった多くの従業員が徒歩で工場から脱出する写真が拡散したと紹介。数十万人が働く同パークの労働環境が劣悪であるとの指摘まで出たと伝えた。
その上で、米アップルは90%以上の製品を中国で生産しており、10年に稼働開始した富士康の鄭州工業パークでは30万人余りがiPhoneの製造に従事していると説明。仏投資銀行ナティクシスのエコノミストが「生産チェーンの安定性において、アップルにとって悪い例となった」との見解を示したほか、業界アナリストからもアップルによる中国への重度の依存が、特に米中貿易摩擦に収束の兆しが見られない中で潜在的なリスクをもたらしているとの指摘が出ていることを紹介した。
一方で、フォックスコン側は現在鄭州工業パークでは「クローズドループ」管理を実施して従業員の外部との接触を一切遮断することで生産活動を継続し、工場に残っている従業員には毎日報酬を支給していることを明らかにしたと紹介。アップル製品を専門とするアナリストが「今回の問題によって世界のiPhone生産に与える影響は限定的になりそうだ」との見方を示しつつ、「中国のサプライヤーは、ゼロコロナ政策に対処する上でクローズドループ体制による生産効率を高めることが必要だ」と述べたことを伝えている。
記事は、アップルが以前より中国への過度の依存から脱却すべくすでに一部の生産をインドに移転するとともに、ベトナムへの移転も検討しており、新型コロナによってその足取りが早めようとしていると伝える一方で、現状ではインドでのiPhone生産量は全体の3%に留まっている上、工場の生産能力を高めるのも容易ではないと伝えた。(翻訳・編集/川尻)
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