Record China 2022年11月19日(土) 19時0分
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13日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国版サイトは、中国サッカーに詳しいドイツ人有識者が考える「中国サッカーの発展を阻害している社会的、文化的要因」について紹介する記事を掲載した。
2022年11月13日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国版サイトは、中国サッカーに詳しいドイツ人有識者が考える「中国サッカーの発展を阻害している社会的、文化的要因」について紹介する記事を掲載した。
記事は、中国サッカー協会に所属しているドイツ人サッカー指導者であるラース・イセッケ氏が「中国のユースサッカー練習では、2人の選手が向き合って同じ位置でパスを繰り返すだけの練習が日常的に行われる。私はこのような状況をロボットサッカーと呼んでいる。中国代表の一部選手がチームメイトや空間、時間、位置感覚などを把握しないまま一方的にパスを蹴ることしかできなかったとしても、決して驚かない」と評したことを紹介した。
そして、中国では習近平(シー・ジンピン)国家主席の意向によりサッカー新興が国家級の目標に掲げられ、2015年には30年までにアジア一流、50年までには世界一流を目指して全国的なサッカー選手育成計画が立てられたものの「現状を見る限り、中国がこの目標を実現するための道のりはまだまだ長い」と伝えている。
また、13億人を超える人口を抱える中国では11人の天才サッカー選手を見つけ出すのは容易なように思えるものの、実際はそうではないと指摘。中国国内でアクティブに活動しているサッカー選手はわずか数千人しかいないとし、イセッケ氏が「中国の学校システムが、創造性あるスポーツ教育の自由な実施を許さない」ことを大きな要因に挙げて「朝から午後まで学校の授業。それに家での数時間の宿題を加えれば、一体どこにサッカーをする時間があるというのか」と語ったことを紹介した。
さらに、ベルリン在住のドイツ人中国学者であるストリアン・ハンクン氏もイセッケ氏と同じ見解を示しており「中国のエリート主義教育体系では、社会競争でチャンスを得る唯一の機会が学校でいい学業成績を収め、エリート大学に入ること。それゆえ親は子どもの学業成績アップのために資金と時間の投資を惜しまない一方で、子どもの趣味、興味には投資をしない」と述べるとともに、15年まで続いた一人っ子政策により親や祖父母が子どもたちに対して過保護になっており、けがのリスクが伴うサッカーのようなスポーツをさせたがらないこともサッカー人口が増えない一要因であるとの認識も示したと伝えた。
記事はこのほか、中国サッカー協会や中国スーパーリーグは外国人の監督やコーチを招き、その専門知識を中国サッカーの改善に利用したがる一方で、外国の専門家が中国サッカー協会や国家体育総局、教育部の認可する計画の制定に携わるケースは非常に少ないとも指摘。一方で、新たな発展に向けた取り組みも見られイセッケ氏も期待を寄せているものの、「習主席が抱くサッカーの野望を実現するための第一歩をようやく踏み出したに過ぎない」とした。(翻訳・編集/川尻)
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