Record China 2022年11月18日(金) 8時0分
拡大
中国メディアの中華網はこのほど、日本と中国のシャインマスカットを比較する記事を掲載した。
記事は、中国で2015年以降、シャインマスカットの作付面積が急速に拡大し、20年には遼寧省、雲南省、四川省、広東省、広西チワン族自治区など全国で広く栽培されるようになったと指摘。中国科学院果樹研究所の統計を基に、21年にはその面積が100万畝(1畝=15ヘクタール)となり、中国のブドウの栽培面積の10分の1を占めるに至ったとした。
また、これほど急速に栽培が広まった要因として、味が良いだけでなく、収穫量が安定していること、病気に強いこと、果実が大きく色づきも良いこと、皮が丈夫で輸送の衝撃に強いこと、そして何よりも高く売れることを挙げた。一方で、近年は作付面積の増加と共に味や値段が落ちてきている現状があるとした。
続いて、シャインマスカット“原産国”である日本について「ブドウはもともと欧州が原産であるため、日本の“ブランドブドウ”は基本的に交配によって作り出されたものだ」とし、例として巨峰が石原早生(いしはらわせ)とセンテニアルを掛け合わせて誕生したものであることを紹介。そしてシャインマスカットも欧米雑種の安芸津21号と欧州の白南を交配したものだとし、その開発には10年以上にわたる苦労があったとした。
記事は、日本の20年のブドウの収穫量は16万3000トンで、長野県、山梨県、岡山県、山形県が主な生産地になっているとした上で、「悪くなさそうに感じるが、中国や韓国のシャインマスカットの生産規模に比べるとやや見劣りする」と指摘。一方で、日本ではシャインマスカットが厳格な基準の下で高級品として生産されていることを伝えた。
日本では果実の大きさや糖度などで等級が分けられており、最も優れているのが「特秀」、次いで「赤秀」、「青秀」と続くこと、「特秀」は糖度が18度以上で粒の重さが15グラム以上、一房700グラム以上と定められていること、岡山県のシャインマスカットブランド「晴王」はこの「特秀」の中でも一部にのみ与えられる称号であることなどを紹介した。
記事は、「中国と日本のシャインマスカット、どちらがより優れているのか」と疑問を提起した上で、「わが国は国土が広く、自然条件が多様で、各地で日照時間や気温に差があるが、日本の生産地は比較的集中しており、味の差においてはわが国の方が日本よりも大きくなる」と説明。また、「わが国の市場は急速に発展してきたため、栽培技術は日本と小さくない差がある上に、一部の農家が利益を追求して品質の悪いものを出荷している。このような商品を持ち出して日本の最高級品の『晴王』と比較するのは適切ではないだろう」とした。
一方で、「味に差はあるものの、それは悪いことではないかもしれない」とも指摘。「われわれが参入したことで消費者にはより多くの選択肢がもたらされた。日本のシャインマスカットは引き続きぜいたく路線を歩み、見た目と味を武器にすればそれを好む人は少なくないだろう。わが国のシャインマスカットは、多くの種類があり、それぞれのコストパフォーマンスによって選ばれる。多くの消費者が口にできるというのもまた良いことだ」と主張した。(翻訳・編集/北田)
この記事のコメントを見る
Record China
2022/9/30
2022/9/21
2022/9/22
2022/10/1
2022/9/14
2022/8/30
ピックアップ
we`re
RecordChina
お問い合わせ
Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら
業務提携
Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら
この記事のコメントを見る