2200億ドル以上の投資!「史上最高額のW杯」、コストは回収できるか?―中国メディア

人民網日本語版    2022年11月22日(火) 14時30分

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「史上最高額のW杯」と言われるカタールW杯が現地時間20日に開幕した。

「史上最高額のW杯」と言われるFIFAワールドカップ(W杯)カタール2022が現地時間20日に開幕した。

今回の大会を成功に導くため、開催国カタールはこれまでに2200億ドル以上を支出し、これは直近の7回の大会にかかった費用の合計のほぼ5倍に当たる金額だ。

■なぜこれほど大きな数字に?カタールは回収できるのか?

カタールの今大会開催のコストについて、公式に確認された最終的な数字はまだ出ていないが、これまでに世界の複数のメディアや分析機関がよく引用するのは、「カタールの今大会開催費用は2200億ドル以上」という数字だ。

カタールのような「油が有り余るほど裕福」な中東の国にとっても、2200億ドルは決して小さな数字ではない。カタールは早くも2010年にW杯開催権を獲得している。大まかに計算すると、それからの12年間、毎年W杯のために約183億ドルを支出した計算になる。この数字はカタールの21年国内総生産(GDP)の10分の1に相当する。

■カタールはどのように「もうける」のか?

投入された巨額の資金が回収できるかどうかは、収益がどれくらい上がるかによって決まる。

試算によれば、今大会はテレビ放映権料、チケット代金、スポンサー料が主な収入源で、総額約47億ドルに達するとみられる。しかしこの収入が開催国の懐に入ることはない。収入から大会運営コストを除いた純利益は約30億で、これはFIFAの利益となり、そのうち約10%がFIFAの日常業務に充てられ、残りが世界でのサッカー普及活動の費用に充てられる。

それでは開催国のカタールはどのように「もうける」のだろうか。重要な収入源の1つは観光だ。

米スミス大学の経済学教授のアンドリュー・ジンバリスト氏は、「カタールはW杯開催期間中に130万人の観光客を受け入れるとみられ、仮に観光客1人が平均4日間滞在し、1日あたり300ドルを消費するとすると、カタールは約15億6000万ドルの収入を得ることになる。しかし、この数字はW杯全体の支出から見れば微々たるものに過ぎない」と試算した。

■開催国カタールが長い目で見てはじくそろばん

もちろん、W杯のような大型イベントを開催する場合、短期的な収支といった目先の利益を考えるだけではなく、投資の多くは長期的なものであり、現地経済への長期的な影響が考慮されている。

世界中の数十億人が注目する一大イベントは、開催国にとってこれ以上ない広告宣伝の場になる。長期的に見て、カタールの観光産業、対外貿易、投資などを促進するプラス効果を上げることが予想される。

カタールにはW杯をてこに長期的発展を達成したい考えもある。分析によれば、カタールのW杯への「クレイジー」とも言える支出は、同国の国民の生活水準の向上と国際関係の改善を目指す計画「カタール国家ビジョン2030」に合致するという。

2022年サッカーW杯カタール大会伝送と遺産の最高委員会(SC)のハッサン・アル・タワディ事務局長はこのほど、「メディアが伝える2000億ドル余りの費用にはカタールのすべてのインフラプロジェクトと開発の費用が含まれており、W杯のために建設されたものだけでなく、多くの施設はW杯終了後も長期にわたって使用される」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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