サッカーのワールドカップ（W杯）カタール大会で、日本のGK権田修一が中国のネット上で「嘲笑」から一転「絶賛」を浴びている。

23日に行われた強豪ドイツとの試合、日本は前半にPKで先制を許すも、後半に堂安律と浅野拓磨のゴールで逆転勝ち。W杯優勝4回を誇るドイツから大金星を挙げた。

まず注目されたのは先制点を与えたシーン。ペナルティーエリア内で対峙（たいじ）した相手をGK権田が倒した。この時点ではプレーが流されていたが、直後にボールを取りに行こうとした権田の膝が相手選手の腰に当たり、PKを与えてしまった。

不用意なプレーで先制点を許すきっかけを作った権田に、中国のネット上では「はははは」「あれはないわ」「膝蹴り、笑った（笑）」といった嘲笑が起こり、中国版ツイッター・微博（ウェイボー）では「日本のGK」がトレンド入り。

しかし権田は自らのプレーでその嘲笑を絶賛へと変える。先制した後もドイツに押し込まれる時間帯が続く中、ファインセーブを連発してドイツに追加点を与えず。圧巻だったのは69分、オフサイドだと思って足が止まった日本のDF陣の隙をついてドイツが立て続けに4本のシュートを放つも、いずれも権田がセーブした。

すると、微博では「日本のGK4連続セーブ」がトレンド入り。ネットユーザーの声も「これは本当にすごい」「まじかよ。全部しのいだぞ」「確かに。あのファウルを除けば、このGKは本当に素晴らしいよ」「アジアの守護神」「若林源三（サッカー漫画『キャプテン翼』のGK）を思い出した」「アジアのGKの市場価値が一斉に跳ね上がるぞ（アルゼンチンに勝利したサウジアラビアのGKもビッグセーブを見せた）」といった絶賛へと一変した。

この試合のMVPに輝いた権田は「僕のPKがなければもっとよかった」と反省を口にしながらも「勝ててよかったです」と喜びをかみしめた。（翻訳・編集/北田）