日本僑報社 2022年11月30日(水) 10時30分
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日本僑報社は、日中青年交流の会共催、東芝国際交流財団協賛により、第5回「日中ユースフォーラム」『日中「次の50年」』をテーマに、11月26日午後オンラインで開催した。
本フォーラムは、日本僑報社が主催する「中国人の日本語作文コンクール」と「忘れられない中国滞在エピソード」の受賞者など日中両国の若い世代に、各自の貴重な経験や実践活動、未来への提言を語ってもらい、両国の相互理解、交流促進に寄与することを目的としている。今回は「日中「次の50年」」をテーマに、次の50年に向けた日中関係などについて若者の視点からの提言が報告された。日本と中国をはじめ、韓国などからも前回を上回る約200人が参加。インターネットを通じた国際交流への熱意と感動にあふれた催しとなった。
フォーラムではまず、冒頭に司会を担当する日本僑報社の段躍中編集長よりご挨拶と本日の来賓と報告者の紹介を行った。段躍中編集長は、「報告者や参加者の皆様、ご支援いただいたすべての皆様への心からの感謝と敬意を表し、皆様の沢山のご支援に感謝しながら、これからも活動を続けてまいります」と述べた。
次に、福田康夫元内閣総理大臣による祝辞をいただいた。今年は日中国交正常化50周年の節目の年であり、来年は日中平和友好条約締結45周年を迎えることから、「この機会に、改めて日中交流50年の歩みに思いを馳せるとともに、両国関係の更なる構築に取り組んでいく必要があります。そして、日中両国の若者たちの交流こそが、その大きな推進力になると確信しております」と述べた。
続いて、島田晴雄慶応大学名誉教授、宮本雄二元中国大使、藤崎一郎元アメリカ大使、木寺昌人元中国・フランス大使からの祝辞をいただいた。
島田晴雄慶応大学名誉教授は、「日中両国は数千年以来の隣国同士であり、互いに仲の良い関係を築いていかなければならない」と語った。
宮本雄二元中国大使は、「日中両国は平和で協力的な関係をつくっていかなければならない。お互いを理解し尊敬し合う、より良い関係を築いていってほしい」と、両国の若者たちへの期待を語った。
藤崎一郎元アメリカ大使は、「過去を知り、次の50年を考える必要があり、一番大事なことは会って交流することだ」と述べた。
木寺昌人元中国・フランス大使は、以前出席した日本大使館での授賞式の感動を語り、「今日は皆さんのすべての感動をぶつけ合ってください。感動を共有するもの同士は離れていても仲良くなります。ケンカもしません。そして皆さん、何時までも今日の感動を大切にしてください」と述べた。
本活動に協賛いただいている東芝国際交流財団の大森圭介専務理事より開催への祝辞をいただいた。大森理事は、このユースフォーラムの取り組みの素晴らしさは、(1)継続性、(2)双方向の交流であること、(3)このコンクール参加がゴールではなくスタートとなり、このフォーラムが出会い、再開、活動継続の場となっていることだと語り、段躍中編集長の取り組みに大変感銘を受けていると述べた。
中前由紀東京都港区議会副議長は記念すべき年に受賞した皆さんへの祝意を表し、来年はぜひ港区で開催したい、オンラインと対面でのハイブリッド方式で開催してはどうかと提案した。
フォーラムでは、コンクール受賞者(日中各6人)の皆さんが、自身の作品の内容に触れながら、「日中『次の50年』」をテーマとして、それぞれの体験や次の50年に向けた提言や希望を語った。
第18回「中国人の日本語作文コンクール」最優秀賞(日本大使賞)を受賞した李月さんは、「おにぎり」と「飯団」のように、日中両国の人々が親近感を高めるものを発見する意識をもつことが必要だと述べ、日中友好の絆を更に深めていくことへの期待を語った。
第5回「忘れられない中国滞在エピソード」最優秀賞(中国大使賞)を受賞した高校生の中ノ瀬幸さんは、「これからの日中関係を築いていくのは私たち若い世代であり、その責任を感じる。より良い関係を築いていけるよう貢献したい」との決意を表明した。
〈中国側発表者〉第18回「中国人の日本語作文コンクール」受賞者
李月さん 最優秀賞(日本大使賞) 西北大学
郭梦宇さん 1等賞 天津外国語大学
周美彤さん 1等賞 広東理工学院
張紀龍さん 1等賞 北京第二外国語学院
繆名媛さん 1等賞 中央民族大学
厳穆雪さん 1等賞 西安交通大学
〈日本側報告者〉第5回「忘れられない中国滞在エピソード」受賞者
中ノ瀬幸さん 最優秀賞(中国大使賞) 高校生
横山明子さん 1等賞 大学教員
川村範行さん 1等賞 大学名誉教授
杉山早紀さん 1等賞 大学院生
木村吉貴さん 1等賞 会社員
大橋遼太郎さん 2等賞 大学生
伊藤洋平(公社)日中友好協会 理事兼事務局長は、次の50年に向けた日中の未来を創る若者への期待を語り、受賞者の皆さんともに活動していきたいと述べた。「中国人の日本語作文コンクール」選考委員を務めた西村大輔 前朝日新聞中国総局長・GLOBE編集長は、作文について具体的な実例を挙げながら、小さな経験を積み重ねて友情をすすめていくことが大切だと述べ、日中の若者に温かい言葉を贈った。
そして、下記の討論者の方からご自身の活動報告、受賞者の皆さんへのエールや質問などがあり、活発な意見が交わされた。「中国人の日本語作文コンクール」受賞者で現在、高校教師の劉偉婷さんの教え子である江蘇省建陵高校の皆さんは、「次の50周年へ頑張ろう!」と題した流暢な日本語によるビデオメッセージを寄せてくれた。
〈討論者〉
井上正順 東京都日中友好協会青年委員長、「忘れられない中国留学エピソード」受賞者
岸川知己 群馬県日中友好協会青年委員長、「中国人の日本語作文コンクール」支援者
若狭谷理紗 東京芸術大学一年生、「忘れられない中国滞在エピソード」受賞者
張君恵 「中国人の日本語作文コンクール」受賞者、現長沙中村日語文化交流館社長
邱吉 「中国人の日本語作文コンクール」受賞者、現清華大学助理研究員
劉偉婷 「中国人の日本語作文コンクール」受賞者、現江蘇省 高校教師
最後に、大森圭介東芝国際交流財団専務理事が総括のコメントを行い、皆さんの大変素晴らしいお話をうかがい感動している、これからも頑張って次の50年につなげていきましょう、と参加者にエールを送り、和やかな雰囲気の中、第5回フォーラムを締めくくった。若者からの熱意に満ちた提言を世代を超えて討論することができ、次の50年につながることを確認して、本フォーラムは円満に終了した。
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